2011年9月30日 |     アーカイブ   No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6

公開まで毎週金曜日に、本作の魅力をご紹介していきたいと思います。
監督のインタビューなども随時ご紹介していきますので、ご期待ください。

ドイツ産 映画で見る"原発解体マニュアル"

①『アンダー・コントロール』はこんな映画!

原発を廃止するドイツの今を、圧倒的な映像美で捉えたドキュメンタリー。 私たちは、果たして「原子力」を制御・解体していくことができるのか?

かつて「夢のエネルギー」として期待され、1950年代から"核の平和利用"として使われてきた原子力。その圧倒的な力は人類を魅了し、原子力発電は未来への経済成長を支えるエネルギーとして大きな期待の的でした。しかし、スリーマイル、チェルノブイリ、福島を経て、現在私たちはこの力について再考することを余義なくされています。本作はその「原子力」のこれからどう制御・解体するかについて冷静な議論を喚起するために制作された、見学・体験型サイエンス・ドキュメンタリー。

すでに原発全廃を決定し、その計画が進行中であるドイツのさまざまな関連施設の現在を、透徹したカメラワークと構成力で描き出します。普段はなかなか入れない原子炉格納容器の内部と青白い核反応の光、SF映画と見紛うほどの精密機械で溢れたコントロール室、無残な廃墟と化した原発とその驚愕の再利用方法、地下600mの無人世界に封印された廃棄物貯蔵庫、そして核の番人ともいわれるIAEA(国際原子力機関)の内情や原発労働者たちの日常のワンシーンが鮮やかに映し出されていきます。人間は果たしてこの悪魔的な力と容易に決別することができるのでしょうか?あるいはその手の中で飼い馴らし"コントロール"することは可能なのでしょうか?

クイズ・ギャラリー

毎週、本作の中の画像をクイズのように紹介します

ドイツのとある原発内にある設備です。
さて、何のための設備でしょう?

掃除道具入れ

地下シェルターへの入口

テロ対策用の設備


※解答は次週更新時に掲載します

監督:フォルカー・ザッテル 2011年/ドイツ/98分/35mm/カラー/シネマスコープ/ドイツ語/ドルビーデジタル 原題:Unter Kontrolle 後援:ドイツ文化センター 宣伝:Playtime 配給:ダゲレオ出版 イメージフォーラム・フィルム・シリーズ