摩文仁 mabuni

多くの慰霊塔が建ち並ぶ摩文仁の丘。“英霊の顕彰”か?“犠牲者の慰霊か”?
膨大な数の慰霊碑が林立する摩文化の丘。戦争で遺された者は死者の魂をどう受け止めその霊を慰めるのか。沖縄住民、日本軍戦友、自衛隊、アメリカ軍関係者、韓国人遺族。丘にはそれぞれの思いがすれ違う。この丘では“英霊の顕彰”と“犠牲者への慰霊”が常にせめぎ合い、本土と沖縄の分断を象徴してきた。それでも、その傍では花売りのおばあが死者の魂を慰めようと祈り続けるのだった。
地元で生まれ育った大屋初子(89歳)は、沖縄戦で集団自決が起きた壕から命からがら生き残り、戦後はずっと「魂魄之塔」という慰霊碑の前で遺族に参拝用の花を売ってきた。本作では初子おばあを主人公に、膨大な数が存在する沖縄戦の慰霊碑を訪ね、そこにこめられた人々の様々な思いを描く。
戦争とは?平和とは?そして”摩文仁”とは?このひとつの丘からは沖縄のみならず、多くの紛争に揺れる世界の今も見えてくるはずだ。 監督は、沖縄や中東などで戦争をテーマに映像制作を行ない、現在もウクライナで取材を続ける新田義貴。沖縄の市場の再生を描いた劇場映画デビュー作「歌えマチグワー」(2012年)に続き、戦後80年となる今年、いまなお沖縄が抱える多くの矛盾や、そこで生きる人々の姿を見つめる。ナレーションは沖縄出身でモデル・タレントとして活躍する知花くらら、そして主題歌はシンガーソングライターの寺尾紗穂が手掛け、鎮魂の祈りをともに捧げる。
監替・撮影・編集|新田義貴
ナレーター|知花くらら
主題歌| 寺尾紗穂
プロデューサー|七沢潔
音楽|上畑正和
撮影協力|山城知佳子、砂川敦志、仲宗根香織、松林要樹、norico、瀬底梨恵、島袋笑美
整音|高梨智史
グレーディング|川久保直貴
編集協力|濱口文幸記念スタジオ
制作協力|山上徹二郎
宜伝|スリーピン
制作・配給|ユーラシアビジョン
2025/日本/97分
カラー/ドキュメンタリー
©ユーラシアピジョン
▶︎2025年6月21日(土)より公開
◉特別前売鑑賞券1,600円当劇場窓口にて発売中(公開日前日までの販売/オンラインチケット予約には使用できません)
《当日料金》一般:1,900円/大学・専門学生:1,400円(学生証の提示が必要)/シニア:(60歳以上)1,400円/会員:1,300円(会員証の提示が必要・同伴1名まで同額割引)/障がい者割引:1,300円(手帳の提示が必要・付添いの方1名まで同額割引)
毎月1日映画サービスデー:一律1,300円/毎週月曜日サービスデー:一律1,300円