作品案内

〈特別上映〉『RAGTAG』

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上映日程: 7月20日

第79回ヴェネツィア国際映画祭公式上映作品
イタリア出身の映画作家ジュゼッペ・ボッカシーニによる初長編『RAGTAG』を特別上映。

ストーリーはどこに?
ジュゼッペ・ボッカシーニによる『RAGTAG(寄せ集めの)』は1940年代初頭から1950年代後半の310本のフィルム・ノワール作品から集められた素材で構成されたファウンド・フッテージの大作である。物語は解体され、繰り返しを多様する明滅的な映像に再構築される。

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フランスの映画評論家であるセルジュ・ダネーは、監督と映画批評家の関係をテニスの試合にたとえ、ボールは映画であり、また批評文であると解釈した。『RAGTAG』はある意味これを反転させたもので、テニスボールは観客、監督、批評家という役割を担い、ある映画と別の映画の間で行き来することになる。主にファウンド・フッテージを扱うジュゼッペ・ボッカシーニは、古典的なフィルム・ノワール作品をジグザグに巡る編集手法を使い、ナレーションを最小限に抑え、ジェスチャー、クローズアップ、構図の反復の力に注目し、初の長編映画を制作した。その行ったり来たりする編集手法は、マーティン・アーノルドの映像作品と、ジョアン・オノフレが『マルタ』(ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、1974年)、『太陽はひとりぼっち』(ミケランジェロ・アントニオーニ、1962年)、『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック、1968年)などのフッテージを使ったループビデオインスタレーションの間に位置する。私たちを多かれ少なかれ見覚えのある作品の中に放り込むこの作品は、ある意味、デジタル化によって作品へのアクセスが最大限可能になった現代、観たい映画を決めかねている時に体験する観客の苦悩を比喩的に表現している。催眠術としての映画への興味。ヒプノーシス(催眠術)としてのシネフィリア(映画に対する情熱)。(リカルド・ヴィエイラ・リスボア、映画キュレーター)
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ジュゼッペ・ボッカシーニ
主にドイツとイタリアで活動するイタリア人映画監督。ボローニャ大学で映画理論を学び、ローマのチネチッタにあるニュー・ユニバーシティ・オブ・シネマ・アンド・テレビジョンで映画の演出を学んだ。ボッカシーニの作品は、ヴェネチア国際映画芸術祭(イタリア)、FID マルセイユ(フランス)、エディンバラ国際映画祭(スコットランド)、ジーフラヴァ国際ドキュメンタリー映画祭(チェコ共和国)など、数多くの主要な国際映画祭や上映会場で紹介されている。作品は、パリに拠点を置く実験映画の上映、保存、配給を目的とする非営利団体「ライト・コーン」によって配給されている。
https://giuseppeboccassini.com/about

RAGTAG
2022年/ドイツ・フランス・イタリア/84分/日本語字幕なし
監督:ジュゼッペ・ボッカシーニ

7月20日(土)のみ上映。21:00より。
《ジュゼッペ・ボッカシーニによるオンライントークあり。》

《当日料金》一般:1,500円/大学・専門学生:1,300円(学生証の提示が必要)/シニア:(60歳以上)1,300円/会員:1,200円(会員証の提示が必要・同伴1名まで同額割引)/障がい者割引:1,200円(手帳の提示が必要・付添いの方1名まで同額割引)

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