作品案内

〈特集上映〉メカスとの旅 A Journey with MEKAS

JM2018
上映日程: 10月27日〜11月9日

アメリカ・インディペンデント界のゴッドファーザー、ジョナス・メカス。数多くのアーティストに影響を与え続ける伝説的な映像作家の代表作『ウォールデン』と『リトアニアへの旅の追憶』の二本を特集上映

故郷リトアニアをナチスによって追われ、アメリカに亡命したジョナス・メカスは、やがてニューヨークのアートシーンにおける中心人物となった。映像作家で詩人である彼は、『ウォールデン』で「日記映画」というジャンルを生み出す。市場を支配するハリウッド的な表現に対抗し、映画における個人表現を追求したメカスの作品は、インスピレーションとして多くのアーティストを刺激し、その親密で詩的な手触りは多くの観客を魅了して伝説的な存在となっている。90歳を超える年齢になっても、パリのポンピドゥー・センターや2016年のドクメンタ、ニューヨークのMoMA PS1、ロシアのエルミタージュ美術館などで個展が開かれ、そのアーテイストとしての評価は益々高まっている。

●『ウォールデン』1969年/アメリカ/180分/(オリジナル16mm→デジタル)
『ウォールデン』は個人的な日記映画でありながら、メカスが身を置いたニューヨークのアートシーンのポートレイトになっている。アンディ・ウォーホルとファクトリーのメンバーたちによるパーティー、ギンズバーグらビートニク詩人たちのリーディングの模様、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド結成時のライブ映像、ジョン・レノンとオノ・ヨーコによる"ベッド・イン"の模様など、歴史的な瞬間の貴重な記録にもなっている。

●『リトアニアへの旅の追憶』1972年/アメリカ/87分/(オリジナル16mm→35㎜)
1949年、故郷からナチスに追われアメリカに亡命したジョナス・メカス。27年ぶりに訪れた故郷リトアニアでの母、友人たちとの再会、そして風景。メカスは自在なカメラワークとたおやかな感受性でそれらの全てをみずみずしい映像と言葉で一つの作品にまとめ上げた。この感動的な映像叙事詩はメカス自身の代表作であるばかりでなく、アメリカ・インディペンデント映画の不朽の名作として広く愛され続けている。35mmブローアップ版で上映。

[上映スケジュール]
1週目 10月27日(土)-11月2日(金)
13:00 『ウォールデン』[第1部]
14:45 『ウォールデン』[第2部]
16:30 『リトアニアへの旅の追憶』
18:40 『リトアニアへの旅の追憶』

2週目 11月3日(土)-11月9日(金)
13:00 『リトアニアへの旅の追憶』
14:45 『リトアニアへの旅の追憶』
16:30 『ウォールデン』[第1部]
18:40 『ウォールデン』[第2部]

当日料金:一般1,200円/学生・シニア・会員1,100円