フラット・イズ・ビューティフル
監督:セディ・ベニング
編集:キャサリン・モリス、ポール・ヒル
出演:サミー・スティール(テイラー)、ジェニファー・リーダー、ジュリー・フォース(ペギー)、マーク・エワート(クイギー)、ジョイーン・デ・ラ・プエンテ(ジャック)
ビデオ/1998年/50分

登場人物は全員フラットなお面をかぶっている。メインのキャラクター小学校5年の少女テイラー、そのクラスメイト、父母、ゲイの隣人など。一見学芸会風。日常的な家庭のリアルな会話に無表情な仮面。日常の光景とポップでシュールな世界が同居した新感覚映像の傑作。
室内シーンはおもちゃのビデオカメラによる映像、屋外は8ミリ映画カメラで撮影され、閉塞感と開放感の不思議なコントラストを感じさせる。
ミルウォーキイのとある小学校の校庭で、クラスメイトが楽しく遊んでいる隅っこにたたずむ少女テイラー。彼女は昼間働いている母親ペギーと二人暮らし。夕方家に帰って、テレビを見ながら一人でコンビニ食をとり、テレビゲームをする典型的な鍵っ子。
離婚した父親ジャックは写真のキュレーターで、時折テイラーに電話をかけてくる。「会おう」と言ったり、「お金がないから会えない」と言ったり、いつも優柔不断な父親にテイラーは不満だ。
過食症気味の母親だが、テイラーには優しく、心の支えは彼女しかいない。母親が長電話していると、ちょっとイラつく。母親は新しく出来た恋人と本気で再婚を考えているようだ。
初潮を迎えたばかりのテイラーは、大きくなったら誰が何と言おうと少年になる憧れを抱いていた。ある日、同居するゲイのクイギーと、訪ねてきた郵便配達員がホモ・セックスをする光景を思い浮かべていた。バスルームの扉を開け、入浴しているクイギーにたずねみる。
テイラー:「クイギーは、好きな男の人が来たらセックスする?」
クイギー:「う、うん。時にはね」
テイラー:「それは素敵なことだわ」
クイギー:「ありがとう」

セディ・ベニング待望の3年ぶりの作品。25歳になったセディによるフィクショナルな初の中編作品。


ジュディ・スポッツ
監督:セディ・ベニング
キャラクター制作:セディ・ベニング
音楽:キャスリーン・ハンナ、アザリア・スネイル
ビデオ/1995年/13分

女の子バンドをやっている少女ジュディの身の回りの出来事を描く「子供のお絵書き」風のパペット・アニメ。「悲しみに暮れるジュディ」「ジュディは仕事が大嫌い」「ジュディの悪夢」「買い物に行くジュディ」「ジュディ怒る」の5部構成のMTV作品。

QuickTime

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VIDEO ●2000年4月25日発売 ●収録作品「フラット・イズ・ビューティフル」「ジュディ・スポッツ」 ●VHS ●モノクロ&カラー ●63分 ●5,000円 ●販売専用 ●購入方法


それは愛じゃないセディ・ベニング、インタビュー  


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