ブロークン・ヴォイス

少女の歌声は、なぜ沈黙に変わったのか———
チェコを揺るがせた心揺さぶる実話。
共産主義体制が終わり、チェコが西側世界へと開かれ始めた1990年代初頭。自由の空気と新しい希望に満ちた時代を背景に、『ブロークン・ヴォイス』は、ひとりの少女の視点から「才能」「成功」、そして「沈黙」が絡み合う危うい関係を静かに描き出す。本作の着想となったのは、日本でも公演を行っていたプラハの名門少年少女合唱団「バンビーニ・ディ・プラハ」で2000年代に発覚した性的虐待事件である。
主人公は13歳の少女カロリーナ。姉の後を追って名門少女合唱団に入団した彼女は、世界的な舞台と夢のアメリカ・ツアーを目指し、厳しい競争の中で頭角を現していく。合唱団を率いるのは、才能にあふれながらも強い支配力を持つカリスマ指揮者ヴィーテク・マーハ。彼に認められ、“特別”に選ばれることは、カロリーナにとって誇りであり、成功への近道だった。しかしその親密さは、少女たちの関係と感情を静かに侵食していく。
本作は告発の映画ではない。カメラは少女の視点に寄り添い、なぜ声が上がらなかったのか、なぜ沈黙が続いたのかを繊細に問いかける。16ミリフィルムのざらついた映像と、ライブ録音による合唱の響きが、1990年代の空気と少女たちの不安定な心を生々しく映し出す。美しいハーモニーの裏で、何が起きていたのか。これは沈黙が生まれる瞬間を描いた物語である。
2025年/チェコ/チェコ語/5.1ch/106分
監督・脚本:オンドジェイ・プロヴァズニーク
出演:カテジナ・ファルブロヴァー、ユライ・ロイ、マヤ・キンテラ、ズザナ・シュラヨヴァー
原題:Sbormistr|英題:Broken Voices
配給:クレプスキュール フィルム
© endorfilm s.r.o. Punkchart films s.r.o. Česká televize innogy Česká republika a.s. Barrandov Studio a.s. 2025
▶︎2026年9月19日より公開
●B3ポスター付き前売鑑賞券1,600円当劇場窓口にて販売中(オンラインチケット予約には使用不可/9/18までの取り扱いです)
《当日料金》一般:1,900円/大学・専門学生:1,400円(学生証の提示が必要)/シニア:(60歳以上)1,400円/会員:1,300円(会員証の提示が必要・同伴1名まで同額割引)/障がい者割引:1,300円(手帳の提示が必要・付添いの方1名まで同額割引)
毎月1日映画サービスデー:一律1,300円/毎週月曜日サービスデー:一律1,300円












