作品案内

バビ・ヤール Babi Yar. Context

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上映日程: 9月24日〜11月11日

大量虐殺の次に起きたのは歴史の抹殺だ

1941年6月、独ソ不可侵条約を破棄してソ連に侵攻したナチス・ドイツ軍。占領下のウクライナ各地に傀儡政権をつくりながら支配地域を拡大し、9月19日についにキエフを占領する。9月24日、統治体制の変化で混乱するキエフで多くの市民を巻き込む大規模な爆発が起きた。これはNKVD(ソ連秘密警察)がキエフから撤退する直前に仕掛けた爆弾を遠隔操作で爆破したのだが疑いの目はユダヤ人に向けられた。翌日、当局はキエフに住むユダヤ人の殲滅を決定し、全ユダヤ人に出頭を命じた—— 1941年9月29日から30日にかけて、アインザッツグルッペ(移動虐殺部隊)Cのゾンダーコマンド4aは、警察南連隊とウクライナ補助警察の支援を受け、地元住民の抵抗もなく、キエフ北西部のバビ・ヤール渓谷で33,771名のユダヤ人を射殺した。女も子供も老人も皆身ぐるみを剥がされ無慈悲に殺された。本作品はホロコーストにおいて一件で最も多くの犠牲者を出した人類史上最も凄惨な事件とその衝撃の結末を全編アーカイブ映像で描く。記憶が忘却へ変わり、過去が未来に影を落とそうとする時、真実を語るのは映画である。ウクライナ侵略戦争勃発以降、世界が最もその動向に注目する異才セルゲイ・ロズニツァ(『ドンバス』、『国葬』)によるホロコースト映画の決定版。

『バビ・ヤール』第74回カンヌ国際映画祭ルイユ・ドール審査員特別賞受賞
2021|ドキュメンタリー|121分|オランダ=ウクライナ|ウクライナ語、ロシア語、ドイツ語、ポーランド語|4:3|カラー・モノクロ|日本語字幕 守屋愛|配給 サニーフィルム

監督・脚本 セルゲイ・ロズニツァ
編集 セルゲイ・ロズニツァ、ダニエリュス・コカナウスキス, トマシュ・ヴォルスキ
音響 ウラジミール・ゴロヴニツキー  イメージ・レストレーション ジョナス・ザゴルスカス
プロデューサー セルゲイ・ロズニツァ、マリア・シュストヴァ
アソシエイト・プロデューサー イリヤ・フルジャノフスキー(『DAU.ナターシャ』、『DAU.後退』)、マックス・ヤコヴァ
プロダクション Atoms & Void, BABYN YAR HOLOCAUST MEMORIAL CENTER
原題 Babi Yar. Context

▶︎2022年9月24日(土)より公開予定
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★公開記念上映後トークイベント[10月8日(土)11:00の回上映後]
ドイツ現代史から見た「バビ・ヤール」 ーウクライナに対する「眼差しの暴力」
ゲスト:柳原伸洋さん

ゲスト・プロフィール
東京女子大学現代教養学部歴史文化専攻准教授。アウクスブルク大学客員研究員。専攻はドイツ現代史(空襲と防空史・記憶文化史・製品史など)。共編著として『ドイツ文化事典』(丸善出版)や『教養のドイツ現代史』(ミネルヴァ書房)、共著『日本人が知りたいドイツ人の当たり前』(三修社)など。また、ペンネーム・伸井太一としては共著『第二帝国(上・下)』などの著作がある。

《当日料金》一般:1,800円/大学・専門学生:1,300円(学生証の提示が必要)/シニア:(60歳以上)1,300円/会員:1,200円(会員証の提示が必要・同伴1名まで同額割引)/障がい者割引:1,200円(手帳の提示が必要・付添いの方1名まで同額割引)
毎月1日映画サービスデー:一律1,200円/毎週月曜日サービスデー:一律1,200円

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