УБИЙЦЫ / THE KILLERS アンドレイ・タルコフスキー、他共同監督作品

2番目の客:口笛を吹くタルコフスキー

最初の客

二人の殺し屋

食堂の主人
[スタッフ]
原作:アーネスト・ヘミングウェイ同名短篇小説より/脚本:アレクサンドル・ゴルドン、アンドレイ・タルコフスキー/監督:M・ベイク、A・ゴルドン、A・タルコフスキー/撮影:A・ルィビン、A・アリヴァレス/M・I・ロンム教授監督科クラス+A・V・ガリペリン教授撮影科クラス

[キャスト]
ニック・アダムス:ユーリー・ファイト、ジョージ:アレクサンドル・ゴルドン、アル:ヴァレンチン・ヴィノグラードフ、マックス:ヴァジーム・ノヴィコフ、最初の客:ユーリー・ドゥブローヴィン、2番目の客:アンドレイ・タルコフスキー、オーレ・アンドレソン:ヴァシーリー・シュクシン

1956年/S・A・ゲラーシモフ名称全ロシア国立映画大学/短篇劇映画/35mm/スタンダード/モノクロ/20分
配給:ロシア映画社/日本初上映

[解説]
『殺し屋』は1956年、アンドレイ・タルコフスキーが全ロシア国立映画大学3年生時、ミハイル・ロンム監督(『十月のレーニン』37、『1918年のレーニン』39、『一年の九日』61、『ありふれたファシズム』65、他)クラスの同級生アレクサンドル・ゴルドンと共に製作した、タルコフスキー最初の映画である。

当時は学生が外国の作品を映画化することなどなかった時代だったが、一ヶ所で数人の出演者によるドラマを作るとの課題に、タルコフスキーはアーネスト・ヘミングウェイの短篇小説「殺し屋」を選んだ。

アメリカのとある田舎の食堂に二人の殺し屋がやってくる。店にタ食をとりにくるスウェーデン人のオーレ・アンドレソンを殺すためだ。殺し屋アルとマックスは店に居あわせた常連のニックと調理人のサムを縛り、店主のジョージには店に来る客を追い返すよう命じる。結局アンドレソンは現われず、殺し屋は立ち去る。ニックが殺し屋が来たことをアンドレソンの宿泊先に伝えに行くが彼はベッドに横になったまま逃げようともぜず、身に迫る死を無為に待っているだけだった。ニックはこの町を出て行くことを決意する。

店主ジョージ役はアレクサンドル・ゴルドン。タルコフスキーも2番目に店にやって来る客を演じ、原作にはない「バートランドの子守敬」をロ笛で奏でる。アンドレソン役はのちに作家として、映画監督(『こんな若者がいる』64、『赤いカリーナ』73、他)、俳優(『二人のフョードル』58、『湖畔にて』70、『ヨーロッパ解放』79-72、他)として活躍するヴァシリー・シュクシン。この後半のアンドレソンのシーンばゴルドンが演出した。


企画概要上映作品タルコフスキー年譜武満徹インタビュータルコフスキー論関連情報
監督作品:
殺し屋ローラーとバイオリン僕の村は戦場だったアンドレイ・ルブリョフ惑星ソラリスストーカーノスタルジアサクリファイス
関連ドキュメンタリー作品:in 「ノスタルジア」
in 「サクリファイス」


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