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フランス・アヴァンギャルド映画
2009年 3/1(日)7(土)8(日)14(土)15(日)

    タイムテーブル

    日付 2:00 4:00 7:30
    3/1 A B -
    3/7 - - C
    3/8 D ※ A -
    3/14 - - B ※
    3/15 C D -

    受付

  • 当日700円 会員500円 4回券2,000円
  • 月世界旅行

    月世界旅行
  • 幕間

    幕間
  • バレエ・メカニック

    バレエ・メカニック
  • アネミック・シネマ

    アネミック・シネマ anemic cinema
  • アンダルシアの犬

    アンダルシアの犬

※トークショー日時決定 講師:村山匡一郎(映像研究者)
3月8日 Dプログラム上映終了後トーク「興行から芸術へ」
3月14日 Bプログラム上映開始前トーク「シュルレアリスムと映画」
(チケット半券で参加できます。)

「デュシャンは語る」
-----あなたはルネ・クレールの『幕間』に、マン・レイ、ピカビア、サティらと一緒に出演なさっています。それからロルフ・ド・マレのバレエにも。これは折衷主義の・・・(インタビュー/ピエール・カバンヌ)
 そう言ってもいいですよ。『幕間』というのは、そのタイトルが示しているとおり、あるスウェーデンのバレエの幕間に映写されるものでした。私が出たのは、ピカビアとサティの『休演』の場面です。上映は一回しかなされませんでした。私は付髭と葡萄の葉で、裸のアダムに扮しました。イヴをやったのはブローニャというロシアの若い女性で、彼女もやはり全裸でした。ルネ・クレールは上の方の屋根組にいて、私たちに照明をあてていました。そしてそこから彼女に恋をしてしまったのです。彼らは数ヶ月後に結婚しました。私はマッチメーカー、ほらあの結婚の仲人役をつとめたのです!『幕間』にはシャンゼリゼの屋根の上で、私がマン・レイとチェスを指す場面があります。そこにピカビアが水まきホースを持ってやってきて、すべてを洗い流してしまうのです。ひじょうにダダ的でした。そうでしょう。

------あなたは映画や演劇に、何を求めていらっしゃったのですか?
映画はその光学的な面がとくに私はおもしろかった。私がニューヨークでつくったような回転する機械を組立てるかわりに、私は考えたのです、なぜフィルムを回さないのか、と。そのほうがずっと単純でしょう。でも映画そのものをつくるほどには、私はそのことに興味を持ちませんでした。それは私が得た光学的な効果に到達する、より実際的な方法だったのです。「あなたは映画を作ったじゃないか」と言う人には、私はこう答えます、「いや、私は映画は作らない、あれは私が望んでいたものへ達するための--とくに今ではそれがよくわかりますが--便利な手段だったのだ」と。
それに、あの映画は奇妙なものです。今のようによくできた機械もなかったので、1ミリ1ミリ仕事を進めていきました。ミリメートルの目盛が付いた小さな円盤があって、1コマ1コマ回していったのです。そんなことを2週間もしました。装置の速度調節ができなくて狂ってしまい、かなり速く回ってしまったので、光学的な効果がおかしなものになってしまいました。それで機械仕掛けを放棄し、すべてを自分たちでやるはめになったのです。いわば手への回帰ですね。
(岩佐鉄男、小林康夫訳/ちくま学芸文庫)

Aプログラム

月世界旅行 ジョルジュ・メリエス/10分/1902
ジュピターズ・サンダーボルト ジョルジュ・メリエス/3分/1903
マジック・ランタン ジョルジュ・メリエス/3分/1903
人魚 ジョルジュ・メリエス/3分/1904
理性に帰る マン・レイ/3分/1923
エマク・バキア マン・レイ/18分/1927
ひとで マン・レイ/15分/1928
サイコロ城の秘密 マン・レイ/22分/1929

Bプログラム

幕間 ルネ・クレール/14分/1924
バレエ・メカニック フェルナン・レジェ/11分/1924
メニル・モンタン ディミトリ・キルサノフ/25分/1925
時のほか何物もなし アルベルト・カヴァルカンティ/30分/1926
アネミック・シネマ マルセル・デュシャン/8分/1926

Cプログラム

狂熱 ルイ・デリュック/30分/1921
微笑むブーデ夫人 ジュルメーヌ・デュラック/26分/1923
チャールストン ジャン・ルノワール/15分/1926

Dプログラム

アンダルシアの犬 ルイス・ブニュエル、サルバトール・ダリ/15分/1928
黄金時代 ルイス・ブニュエル、サルバトール・ダリ/60分/1930