イメージフォーラム付属映像映像研究所。今年で25期生を迎えるこの研究所には毎年様々な人がやって来て、そして 去って行く。自己表現の一つの手段として映像を選択した以外はみなさまざま、である。年令や知識や経験も 異なる人々が一年間同じ教室で同じ時間を共有して、映像を作る事について学び、自分の作品を作り、他人の目にさらす。日常生活のささやかな逃亡を試みる作り手は、自分の作品の批評を受けることにより、いやでも自分と向き合わなければならない。人によってはそのくり返しは辛い一年間となる。身を絞るようにして作ったかわいい作品達は卒業制作展でお披露目してイメージフォーラムの一年間が終了する。なかには、高い評価を受けたり、他の映像コンテストに応募したりして、そのあとも上映される作品はあるものの、全部が全部そうとは限らない。そんな、誰が見てくれるとも限らないのに、やっぱり自分は映像を作りたいと再確認する。映像という表現でみずからを再確認する。そしてその作品を誰かに見てもらいたいという、わずかな野心と共に、映画を作る。そんな人々の集まりが「耳にいさん」である。23期生だからにいさん、みみは? 名前の由来はどうでもよい、が、内容はどうでもよいではすまない。 http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Cinema/7417/ 作品コメント 河口を眺めてる●世間の流れになんとなくのっていない青年が、ふらふら歩いている話。タイトルは「世間の流れにのってない人を演って」と出演者に言ったら「河口を眺めてる人ってこと?」と言ってきて、ぴったりな喩えなので決定した。 1分40秒●時計通りの規則正しい1分40秒、自分の身体で刻んだ1分40秒、そしてこの映画によって観客が体験する“1分40秒”。現れては消えてみたり、停滞してみたり、勝手に進んでみたり。コントロールしているようで、されている。たった100秒間だけど僕は時間と撫であった。気持ち悪かった。 キョウ●その時私は、夏の話が撮りたかった。うだるような夏の暑さにアスファルトからのもやもや。白昼夢をみているかのような話を撮りたかった。漠然とした状態で、撮影を開始した。撮影が終わるころには年が明けて冬のさなか砂丘に立っていた。自分が白昼夢をみていた。それよりも出演者の方が冷静だった。 アイロン日和●怪優 Slamat Pagiと、これまた怪優 山岸レオンがそれぞれ、電源マンとアイロンマンを見事に演じきった痛快ラヴコメディー! 怪優 Slamatこと桑原正彦のキッスに酔い、山岸レオンの美貌に釘付け必至! 純愛否定の純愛映画。とっても優しい映画です。とっても悲しい映画です。 引っ越マエ●湯島から ソフィテル越に 動物園 / 無縁坂 下って至るは 池ノ端 / つつじ咲く 根津神社ぬけて 千駄木へ / 住宅街 谷中銀座を 足早に / 日暮里と 鶯谷は 線路ワキ / 寛永寺 桜木町を 不忍へ / 本郷は 東大生を 眺めつつ / 三時半 菊坂下って 菊の湯へ / 本郷は 小石川と たけくらべ MY HOME●本作品は1960年代にあった我が家の取り壊しと新築を縦の軸にとり、現在のバリ島の情景を嵌め込んでいった構造になっている。バリ島で約一ヶ月間一日フィルム一本のペースで撮っていくことを自分に課してみた。テーマは入国して5日後にやっと決まる。日本のノスタルジーをバリの風景で喚起する試みである。また主観性を強調するため、また即時に対応するために手持ちで撮影を行った。 離被架●大怪我した時、ベッドで足などを吊る器具のコトを離被架って言うらしい。大怪我したコトないから分ンないケドつるされたマンマってヤダろうなって思う。離被架つけたコトある人ってベッドで寝るのヤにならないのかナ。病みつきになっちゃう人とかいるカモ。動きたいってのと、止まってたいってのとはドッチがヨリ深刻なのかナ。 なみだのなみだ●泣くとちょっとスッキリするけど(自浄作用)なんでかとおもったら、なみだは海とつながっていて、泣きながら自分とつながっているでかい海をおもいだして安心するのか、とおもった。なみだは海で私の中には海があった。 スペア(金魚鉢から)●思いがけずまるで自分の為に存在しているであろう物に出くわすと、「◯◯が呼んでる」といいつつ思わず買ってしまう事ってありますか。それは洋服だったり、靴だったりと大体は物であったりします。誰かがカメラを手にして、その人に「私を撮ってください」と心の中で呼ぶ被写体がいたら、それはお互いの幸せでしょうか。 のっぺら白書●均整のとれた顔に憧れて、美白肌に憧れて、きれいに化粧して、まゆ毛の手入れもばっちり、終いにゃ整形だって辞さない覚悟。ちょっと待て、明日から人生変えよう。目とか鼻とか口とか、全部なくしてしまえば楽になる。その先に見えるもの、僕にはそれが思春期の頃の青春だった。振り返ってどうすんだよ。 5月の訪問者●高校時代からの友だちに子供が生まれたので、5月の休みを使って会いに行くことにしました。これはその時のフィルムです。その時何をどう感じたかはそれだけではうまく伝えられないので、別な映像をくっつけてみました。一見ちぐはぐに見えますが、実はまとまっているのです。 玉ちゃんに会いたい2000●玉ちゃんと僕はいつも一緒にいた。平穏で安定した幸せな生活を送っている今の僕。僕はなぜか突然、玉ちゃんに会いたくなった。お金もなく、彼女もいない、遊んでばかりのどうしようもない毎日には、ただ夢とかけがえのない友達だけがあった。超若手お笑いコンビ「トンコツ荘」初主演の青春映画! | |||||||||||||||||||||||
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