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No.1027 フィルムメーカーズ・イン・フォーカスNo.1
碓井嵐丸特集
2020 2/16 Sun.

      タイムテーブル

    日付 Date 2/16
    15:00

      会場 Venue

    • イメージフォーラム3F「寺山修司」
      東京都渋谷区渋谷2-10-2
      TEL. 03-5766-0116

      Image Forum 3F "Terayama Shuji"
      2-10-2, Shibuya, Shibuya-ku
      TEL. 03-5766-0116

      当日受付 Door

    • 一般1回券700円/会員1回券500円
    • General 700 yen, Members 500 yen


  • 関係

    関係

  • ズレミング

    ズレミング

  • 放置

    放置





イントロダクション

イメージフォーラム・シネマテークは1970年に始まったジャパン・アンダーグラウンド・シネマテークから数えると、2020年で50周年を迎えます。それを記念し、50年の間にイメージフォーラム・シネマテークのプログラム表を彩った数々の映像作家の歴史的作品を紹介するシネマテーク版「フィルムメーカーズ・イン・フォーカス」を随時開催していきます。第1回は1975年のシネマテークからコンセプチュアルな作品を発表し続けた碓井嵐丸(乱丸)氏を紹介します。


「セリフや演技では得られない乾いた情感を添えていた」
―かわなかのぶひろ

碓井嵐丸は1974年から映像制作を開始し、イメージフォーラム・シネマテークの記録などで確認できる範囲では、1982年までの間に約10本の作品を制作している。最初の上映は1975年の第10回新作ショーケース。この時の作品は『朱肉』というタイトルで、透明なフィルムに指紋を押して制作した非常にストイックなものである。これは現在見ることができない。同じ年に上映された『関係』は彼の代表作と言える。3パートに分かれたサイレント作品で、それぞれのパートが撮るものと撮られるものの「関係」そのものを内容とした1ショットで構成されている。その他の作品も多くは1コンセプトでできており、いかにも「実験映画」らしい硬質な美学とユーモア、強烈なまでのシンプルさは、一度見たら記憶に焼き付いてしまうような魅力を発している。また、パフォーマンス的な要素もあり、美術の分野に拡大した現在の映像表現を先取りしているとも言える。
彼の作品の中で、イメージフォーラム・シネマテークで最も多く上映されたのが『関係』と『ズレミング』だが、今回はイメージフォーラムに残された他の3作品を含め5作品を上映する。今回、20数年ぶりの上映となる碓井嵐丸の作品を通じて、21世紀の「実験映画」を考える機会としたい。(イメージフォーラム 門脇健路)


 

上映作品

関係  8ミリ/10分/1974
差異  16ミリ/3分/1975
ズレミング  8ミリ/5分/1976
体震計  8ミリ/6分/1980
放置  16ミリ/3分/1982

※上映後、中島崇さん(映像作家、元イメージフォーラム・シネマテーク ディレクター)によるトークあり。