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No.1012 パーティーズ
東京映像旅団 第12回上映会
2019 2/23 Sat., 24 Sun.

      タイムテーブル

    日付 2/23 2/24
    13:00 A D
    14:50 B E
    16:40 C トーク
    18:30 VP1 VP2

      会場

    • イメージフォーラム3F「寺山修司」
      東京都渋谷区渋谷2-10-2
      TEL. 03-5766-0116

      当日受付

    • 一般1回券700円/会員1回券500円
    • 3回券1500円/4回券2000円

    • ※各回入替制
    • ※トークは上映の半券提示で無料
    • 東京映像旅団メールマガジン登録で一般1回券から200円割引
    • ※各回上映後、作家ティーチ・インあり

  • 劇場版三木はるか賞2018

    劇場版三木はるか賞2018

  • 未来の考古学 File NO.005

    未来の考古学 File NO.005

  • FREDY

    FREDY

  • 陳腐な男

    陳腐な男

  • はすかいに1分

    はすかいに1分

  • left me here

    left me here

  • edges

    edges

  • VENTO AUREO

    VENTO AUREO

  • ANIMA

    ANIMA

  • frost

    frost

  • リハビリ

    リハビリ

  • 娘のための裁縫箱

    娘のための裁縫箱

  • X ロード

    X ロード

  • Opus 1

    Opus 1

  • LOVE PHANTOM

    LOVE PHANTOM

  • ゴールデンレコード 2.0

    ゴールデンレコード 2.0

  • カメラロール潜行

    カメラロール潜行

  • 154

    154

  • あたたかな引き出し

    あたたかな引き出し

  • 崩壊の力学 #1

    崩壊の力学 #1

  • Forget able

    Forget able

  • fuyu-chiru

    fuyu-chiru

  • 駒澤二丁目

    駒澤二丁目

  • コロニー

    コロニー

  • INTERFERENCE

    INTERFERENCE

  • Potori

    Potori

  • Into the Nature U

    Into the Nature U

  • REAR

    REAR

  • 動・Move

    動・Move

  • 半星半睡

    半星半睡

  • we love me

    we love me

  • 360

    360°

  • 走る体

    走る体

  • 月の音

    月の音

  • 優美なインターバル

    優美なインターバル

  • FLASH LIGHT PAPA

    FLASH LIGHT PAPA

  • 翳浪

    翳浪

  • MOMOKO

    MOMOKO

  • サヴァイヴァル5+3(デジタル捕獲版)

    サヴァイヴァル5+3(デジタル捕獲版)

  • 囮の愛 冥い悟り

    囮の愛 冥い悟り

  • TRANSITIONS

    TRANSITIONS


新進映像作家たちが日本各地から集合する2DAYS

個人で映像をつくり続けることは、原理的にはそう難しいことではない。スマートフォンひとつあれば撮影も編集もできるし、WEBのプラットフォームにアップすれば発表も容易い。しかし実際にはどうだろうか。作品をつくり発表する、そのサイクルを持ち、続けることは難しい。一度中断すると、そのときが最後になるかもしれない。
東京映像旅団 第12回上映会では、メンバーの新作を上映すると共に、複数の上映団体から新進映像作家を招き、個人がつくる映像表現と、その上映を続けていく力を共有する。
 

東京映像旅団の新作21本

東京映像旅団は日本大学芸術学部映画学科を卒業後、映像ディレクターやエディター、アニメーター、大学教員、パートタイマーなど、それぞれの場所で生業を得ているメンバーたちが年に一度、個人的な映像表現を模索するために集う上映団体。今回も5名の初出品作家を含む20名が参加し、約60分のプログラムA〜Eを構成する。セルフドキュメンタリー(A)、アニメーションやモーショングラフィックス(B)、ホームビデオや日記を含む映像記録(C)、視覚的な挑戦(D)、第一回から参加しているメンバーによる重厚な作品群(E)。上映後には作家と観客のQ&Aを行う。
 

VIDEO PARTY東京初登場!

京都を中心に個人で作られた映像を発表する場として公募作品の上映を行っているVIDEO PARTYを東京に招待、東京での上映のために選ばれた全20作品・120分を2つのプログラムに分けて上映する。アニメーションや実験映像など、東京での上映機会が少なかった作品も含め、近年の映像作品をまとめて見ることが出来る。上映後にはプログラムディレクターの由良泰人、各地から来場する作家とのQ&Aを行う。
プログラム共催:Lumen gallery


自主上映活動をめぐるトークプログラム

VIDEO PARTY東京初登場を受け、各地での自主上映活動を報告し合うトークイベントを合わせて開催。北海道、京都、東京で活動する気鋭の作家が集い、個人が映像を制作し、上映することを続けていくための方法を話し合う。
 

Aプログラム 東京映像旅団:1作品60分

劇場版三木はるか賞2018  三木はるか/60分/2019


Bプログラム 東京映像旅団:7作品55分

未来の考古学 File NO.005  奥野邦利/15分/2019
FREDY  宮野未優/3分/2019
陳腐な男  袴田くるみ/11分/2018
はすかいに1分  西崎啓介/3分/2019
left me here  柏田奈津子/5分/2019
edges  岡村知美/5分/2019
VENTO AUREO  芦谷耕平/13分/2019


Cプログラム 東京映像旅団:4作品48分

ANIMA  宮撫ツ大/25分/2019
frost  髙坂聖太郎/10分/2019
リハビリ  梅山富美子/3分/2019
娘のための裁縫箱  池端規恵子/10分/2019


Dプログラム 東京映像旅団:5作品49分

X ロード  Johnny HUNG/9分/2018
Opus 1  河内邦充/5分/2019
LOVE PHANTOM  古沢将太/8分/2019
ゴールデンレコード 2.0  白鳥蓉子/15分/2019
カメラロール潜行  野村建太/12分/2019


Eプログラム 東京映像旅団:4作品55分

154  垣田篤人/10分/2019
あたたかな引き出し  渡井登紀子/10分/2019
崩壊の力学 #1  奥野邦利/15分/2019
Forget able  川越良昭/20分/2019


VP1プログラム VIDEO PARTY:10作品59分

fuyu-chiru  岡松トモキ/2分/2018
駒澤二丁目  藤田泰男/3分/2004
コロニー  さとうゆか/4分/2018
INTERFERENCE  中市和磨/4分/2018
Potori  ないとう日和/4分/2014
Into the Nature U  Yüiho Umeoka/6分/2018
REAR  伊藤仁美/6分/2018
動・Move  相内啓司/7分/1986-2018
半星半睡  東遼太/10分/2018
we love me  ナウィーン・ノッパクン/13分/2017


VP2プログラム VIDEO PARTY:10作品61分

360°  トーチカ/1分/2018
走る体  丸山真貴子/3分/2018
月の音  山中千尋/3分/2018
優美なインターバル  ライオンズ・マイケル/4分/2013-2016
FLASH LIGHT PAPA  林紗綾香/5分/2018
翳浪  片岡拓海/6分/2018
MOMOKO  おざかひなこ/6分/2018
サヴァイヴァル5+3(デジタル捕獲版)  芹沢洋一郎/8分/2017
囮の愛 冥い悟り  櫻井篤史×青井克己/12分/2006
TRANSITIONS  アウレル・フェリエ/13分/2017


トークプログラム「個人で映像をつくり、上映を続けていくために」(90分)

協力:EZOFILM、Spice films
登壇:石川亮(Spice films)、さとうゆか(EZOFILM)、東遼太(VIDEO PARTY)、野村建太(東京映像旅団)
司会:黒小恭介(イメージフォーラム)
北海道・東京・京都の自主上映活動を行う気鋭作家が集い、個人が映像を制作し、上映することを続けていくための方法を話し合う。8ミリフィルム作品上映企画「!8-exclamation8」や自家現像ワークショップなどを行うSpice films主宰の石川亮。北海道在住・出身の作家を中心に国内外で上映活動を行うEZOFILM代表のさとうゆか。VIDEO PARTYで作品を発表し、京都のLumen galleryでの上映にも携わる東遼太。東京映像旅団執行部の野村建太。それぞれが報告を行った後、意見交換を行い、個人で映像を制作する作家が、制作や上映活動を続けていくために考えていること・悩み・秘訣などを共有する。これから個人で映像をつくりたい/上映活動をやってみたいという人々にとっても有意義な内容になることだろう。
上映の半券提示で入場無料。



東京映像旅団新作 作者コメント

劇場版三木はるか賞2018
三木はるかが本当に魅力的だったら、ドキュメンタリー番組の企画は頓挫しないし、上映オファーも勝手に変更されないし、映画祭で賞も獲れるし、恋人もできるんです。しょうがないって愚痴るのは簡単だけど、ほっといたらもっとダメになる。だからぜんぶ、三木はるかがやることにしました。

未来の考古学 File NO.005
作中の映像は、未来を描いたものではありません。
もちろんSF的要素は全くなしです。
ここで、ご覧くださるみなさんに一つお願いがあります。
どうか自分が未来に生きる人類だと想定してください。
どのくらいの未来かは、みなさんにお任せします。
ただ、映しだされる映像が、考古学的発見となりうる程度でないと困ります。
3つの映像は、作者の思考を追認するようなものではありません。みなさんに知のリソースを提供もしません。
発掘された古代の遺物を陳列するように、僕は、未来の考古学者のつもりで編纂を始めました。
今回は、File NO.005です。

FREDY
ファミリーツリーを家族写真のコマ送りで表現することによって、時間とその巨大な繋がりを表現する。
「FREDY」とは絵本からきており、裏のテーマとして「命の繋つながり」を題に乗せる。
コマ撮りのアニメーションを挿入することで、どこかで観た人が絵本の「フレディ」を感じられることができればと思う。

陳腐な男
こどもを産むことができない私は、代わりに労働ロボットを作った。しかし人々は彼らを嫌い排除した。私はロボット廃棄の責任者に復讐することにした。私のかわいいこどもたちを殺すような奴は怪物に決まっているのだ。

はすかいに1分
一方向に映像を作り進めようとするときに剪定される枝葉にどうしても興味があって、その枝を許容範囲の限界まで伸ばすことで制作意図とは違うレイヤーが重なって二重奏になったりしないかな、と思って作ったものが流れるはずです。3分の予定ですが1分かもしれません。

left me here
昨年の夏にブリテン島を訪れたとき、午後10時まで日没がやってこないという体験を初めてしました。一日移動せず同じ町にとどまっていると、たびたび水平線と比べても、まるで太陽がずっと同じ場所にあるようで、長く長く引き延ばされたひとときの中にとり残されたような心地でした。

edges
画面の大部分を占める暗闇とわずかな明かりで照らされる人物で構成された映像です。 暗闇の中では、そして映像の中では、人間もその輪郭から自由に変態(メタモルフォーゼの方)し放題です。

VENTO AUREO
東方の島国の絵描きが、通訳を伴ってイタリアの各地を訪れる。ヴェネツィアに着いた彼は、そこである老人と出会うが、老人は彼に謎めいた言葉を話す。
Uno più uno fa tre.
託されたライターの火を消さないように守り切ること。さすれば覚悟の道は啓かれん。
彼はその言葉を信じ、手にしたライターに火を灯す。

ANIMA
14歳の少年が人を殺した。衝撃的な事件が起きたニュータウンで、そこに住む人々にインタビューを決行する。それは悪戯なのか、噂話なのか、嘘なのか、本当なのかもわからない。ニュータウンやその土壌に潜んでいる何かが現れ始め、幽かな息遣いが聴こえてくる。「風景映画・事件三部作」の第二弾作品。

frost
私夏が訪れる前に、4年間お付き合いした恋人と別れた。
僕から別れを告げたが、気づけば向こうは新しい人とお付き合いを始めていた。
涙を流すことはなかったが、気づけば地面に霜が降っていた。
やるせなく途方に暮れていたが、気づけばカメラを回していた。
最初は自分でカメラを回していたが、気づけば自分ではない誰かが回していた。
長い夢から目が覚め、春が訪れた。

リハビリ
撮ったものを繋げたもの。
理由はありません。

娘のための裁縫箱
母と娘の関係について、集めた証言から物語を捏造してみたいと考えています。
今回はそのプロトタイプとして、ふたりの女性にインタビューを試みました。
「産まれたのが娘だったので撮影することにしました。記録に残してもらえなかった私を、取り戻したいからです」
「産まれたのが娘だったので撮影しないことにしました。記録の中に閉じ込められた私を、開放したいからです」
ふたりとも、産んだのが娘で本当によかったと語りました。

X ロード
「これはあくまでとある十字路の記録のである。」
平凡で、日々通りかかる十字路で、それぞれの方向から来た人々や車どもの交差によって、「思い(メモリ)」が作られている。
それらの「思い」は誰にも属せず、ただただ一瞬の偶然だが、「十字路」自身の記憶のである。

Opus 1
現実と虚構の間から抜け出す男の話

LOVE PHANTOM
2018年を振り返るなら喪失の年だった。
モニターの向こうにいるのは、僕ではなく、あなたが失ったものかもしれない。
失ったものは、追っても追っても追いつけないし、逃げても逃げても逃げきれない。

ゴールデンレコード 2.0
1991年、父がビデオカメラを買った。「撮らないで」「撮ってるの?」「そんなの撮ったってしょうがない」。母がよく父に言っていた。私はカメラに緊張していた。
1997年夏、我が家にホームステイにやってきたテキサスのボーイスカウト、パトリック・ジャンコフスキー。滞在中、彼はなんでもかんでもすべて写真や文字で記録していた。私にもカメラを貸してくれた。帰国の際、ビデオを送るよう父に言い残した。彼はジョンソン宇宙センターの地球外知的生命体探査(SETI)プロジェクトのメンバーだった。
2019年現在、彼とは連絡が取れない。私は私たちの記録が太陽系から飛び出して行くのを想像した。私は今も撮っている

カメラロール潜行
2018年8月から12月までにiPhoneのカメラロールに記録した映像を素材に制作した。カメラロールには自分が撮影した映像と、他人から送られてきた写真やネット上で拾った画像、Twitterの画面を撮ったスクリーンショットなどが混在している。iPhoneのライブフォト機能を使って撮影したので、自分の映像には全て音と動きがある。雑然とした写真のなかに分け入るため、自分が撮った映像とそれ以外を分け、それ以外をマスクにして自分の写真に穴を空けた。一度パブリックな場所に置かれた他人の映像を使って、プライベートな5ヶ月のなかに潜っていく。

154
すべてが自分の前を通り過ぎて
いってるように感じるけれど、
自分自身も日々誰かの前を
通り過ぎていってる。

あたたかな引き出し
引き出しの中に埋もれていたノートに
かつての自分が綴ったコトバがならぶ
アルバムに仕舞いきれなかった半端ものの写真のように
無造作に缶に入れられて
開けたときには思い出せない何かを抱えたまま
・・・・
思い出せないものを思い出すのか
思い出せないものを置き換えるのか
(その違いは私以外の人に意味のあることだろうか)
コトバに寄り添ってみたら分かるだろうか
もうひとりの私が笑みを浮かべる

忘却の力学 #1
記憶が解体されていく、そのプロセスのようなものの実験#1。

Forget able
これらのまなざしの記録は
名をもたない日常の細部が
忘れられて、ながくひとつづきに伸びてしまって
あるときわたしが
「何を忘れたんだろう?」と想い出したときに
観る映像です。

VIDEO PARTYプログラム作品解説/作者略歴

fuyu-chiru
椿の花が散るように 彼女の冬は終わりを告げた。"Decalcomanic photo cinema" と名付けた、漆喰を塗った板に転写した写真を連続で見せるアニメーションの手法で表現したショートストーリー。
岡松トモキ
女性を被写体とした物語性を感じる写真作品や映像を制作。インスタレーションや漆喰を塗った板木などに写真を転写することによりデジタル写真にアナログ性を持たせる手法を試みるなど、さまざまな表現方法に取り組んでいる。

駒澤二丁目
写真の中にはいっていくような気分をねらってみました。
藤田泰男
ミニチュア特撮操演助手をへて特撮美術デザイナー。現在CG・特撮デザイナーを名乗る。東京在住。

コロニー
いくつもの模様が現れては消えていく。私たちは毎日同じことを繰り返して過ごしているつもりだが、いつのまにか変化していることもある。
さとうゆか
1992年北海道札幌市生まれ。北海道教育大学大学院在学。紙と版を使ったアニメーションを主に制作している。オランダアニメーションフェスティバル、広島国際アニメーションフェスティバルなど国内外で上映。上映団体「EZOFILM」代表。

INTERFERENCE
イメージの干渉と共存
中市和磨
大阪在住、2018年京都精華大学芸術学部映像コース卒業、3D・2DCGアニメーションを主軸に作品を制作。

Potori
色んなことが上手くいってない時期に作った作品。
ないとう日和
大手前大学メディア芸術学部にてアニメーションを学ぶ。卒業制作の「Uncle and Girl」が第17回アニメーション神戸デジタルクリエイターズ部門にて最優秀賞を獲得し、その他国内での受賞歴多数。現在は個人でアニメやイラストの制作を行っている。

Into the Nature U
計算された幾何学なグラフィックは時に異なる場所との門となる。それは時に偶発的であり触発的でもある。
Yüiho Umeoka
兵庫県神戸市出身。映像作家。音響・映像エンジニア。関西を中心にイベント、展示企画にスタッフとして参加。プログラミングと映像を用いた作品の制作、メディアオーサリングなどを行っている。

REAR
個人的な体験・記憶から想起されるイメージを撮影。内と外の世界を往復しているような感覚的な体験を、日常の水面下で蠢いているような不可視なものとして追っています。
伊藤仁美
名古屋生まれ。2015年名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科修了。2018年4月「なごや寺町アートプロジェクト現代美術展EMPOWERS」(崇覚寺、愛知)、2018年4月「超たまたま16」(小金井アートスポットシャトー2F、東京)

動・Move
1986年に16mm filmで制作したオリジナル作品を2017年にデジタル化。音楽・音響をリファイン。 写真は「いま・ここ」という世界の瞬間を写し取るが、その背後では写されなかった無数の瞬間が消滅していく。NYで撮影した写真 A(瞬間)と写真B(瞬間)の間にあったかもしれない出来事の時間(間=Inbetween・インビトウィーン)を妄想的に描くフェイク映像・アニメーション。
相内啓司
1960年代からアートと映像の領域を越境する表現を追求。絵画、映像、アニメーション、オブジェ、インスタレーション、映像論。

半星半睡
入眠時や眠りから覚めた瞬間は、自分が誰で今どこに居るのかよく分からない。これまでに何をしたか。これから何をすべきかもよくわからないまま、とりとめも無い事を夢うつつで考える。曖昧に明察する感覚を映像化しました。

東遼太
1990年生まれ。大阪府出身、京都府在住の映像作家。主に実写系個人映像作品を制作する。

we love me
私の記憶の中で生き延びたイメージの重度に圧縮された時間と空間。旅の後、残るのは話せるものではなく、感じるものだろう。
ナウィーン・ノッパクン
ナウィーンはタイにおける動画アーティストの新星だ。彼はビジュアル・アートに移行する前は、音楽とサウンドデザインでかなりの経験を積んでいる。非常に口語的な文化であり、急速に都市化するバンコクで育ったナウィーンはそれらにのインパクトについて、作品を通して問いかける。彼の最初の短編作品「When her light is extinguished (彼女の光が消されたとき)」(2012)はパリ、NY、トロントで上映され、トロントの映画祭では3位に輝いた。文化省の後援を得た彼の2番目の短編「We love me(わたしたちはわたしを愛している)」(2017年)はバンコクの過渡的な生活を描いた「Public Happiness(公衆の幸福)」シリーズの第一弾であり、第34回ハンブルク国際短編映画祭のDeframed Jury Awardを受賞した。

360°
魚眼レンズをつけた一眼レフデジタルカメラ2台を用いて、360度のライトペインティング・ストップモーション・アニメーションを記録し、VRコンテンツを作る実験作品。撮影は、オランダのアムステルダム、ユトレヒトで行った。NHK Eテレ「テクネ 映像の教室」でも取り上げられた。
トーチカ
ナガタタケシとモンノカヅエの2人による映像および現代美術作家。1998年に京都造形芸術大学で協同制作活動をはじめる。空中に光で描くライトペンディング技法によるアニメーション作品を中心に、様々な手法で「活動絵画(=活動写真+絵画)」を生み出している。制作においては「実験精神」を掲げ、試行錯誤の中から、ハッピーアクシデント(偶発的な幸運な出来事)を誘う。芸術活動のほか、テレビコマーシャルやプロモーションビデオなどの制作も行っている。ナガタは大阪電気通信大学で准教授も務めている。 主な作品に「PiKAPiKA」(第10回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞、クレルモンフェラン国際短編映画祭LAB部門グランプリ)、「TRACK」(オランダ国際アニメーション映画祭ノンナラティヴ部門グランプリ・観客賞グランプリ)、最新作は、東アジア文化都市2017京都プロモーション映像「Time Travel Guide feat. Shing02」。

走る体
簡略化された動きや、欠如した繰り返される映像から予想される動きを「走っている」と認識するのは何故なのか、「走っている」と認識されなくなる限界点はどこにあるのか、そんな事を考えながら作った映像。AIが様々な分野に進出すると言われる昨今、映像は人の手で作られ続けるだろうと個人的に予想している。人が人の認識へ働きかける映像は人にしか作られないのではないか。今のところ。
丸山真貴子
京都在中。自主制作映画やPV制作などの広告に携わる傍ら、作品制作を続け、国内外で上映される。実写映像とアニメーションの差異を主なテーマしている。<受賞>沖縄デジタル映像祭準グランプリ。

月の音
「月が満ちなければかからない そんな場所がある。丸いものがちゃりんと落ちる音と共になるコール音。 トン トン トン 受話器から声なのか音なのか分からない 振動が伝わってくる。それは聞き覚えのある心地よさ。ちらりと上を見上げれば、貴方がこちらを見ていた。」(詩:rinir)
彼女がどこから来たのか、また、どこに掛けようとしているのか、はっきりと知ることはできない。電話ボックスの中の少女は、今日も電話を掛けつづける。
山中千尋
2017年、神戸芸術工科大学イラストレーションコースを卒業。現在は絵と映像を制作。卒業制作「生まれたときから木に挟まれて動けない人」が、イメージフォーラムフェスティバル2017でノミネートされる。

優美なインターバル
ベルリンのマウアーパークフリマーケットで、S8フィルムが入っているカメラを見つけた。前半部分に何が撮影されていたのか見られないまま、残ったフィルムを撮影し、「優美な屍骸」にした。前半を撮影した人はまだ見つかっていない。サウンドは、自作の装置「オクトパス」を用いて製作した。スクリーンに備わる光センサーからの電圧が、アナログ・シンセサイザーを制御し、映像そのものが楽譜として機能する。
ライオンズ・マイケル
スコットランド生まれ、カナダ育ち、1996年来日。 現在立命館大学映像学部教授。SIGGRAPH, SIGGRAPH ASIA等 の国際会議で活動。 2001年、NIME「音楽・芸術表現のための新しいインターフェース」を開設。

FLASH LIGHT PAPA
袋小路からの脱出*ダガーを近づけるな
林紗綾香
2012年北海道教育大岩見沢校映像研究室卒業/札幌市在住。現在は施工業に携わる会社員をしながら個人制作を続ける。再撮影や光の明滅を用いた手法で主な作品を制作している。

翳浪
現れては消えていく捉えどころのない言葉を、文字の形を分解・再構成することで視覚的に表現した作品です。
片岡拓海
1995年大阪生まれ。2014年大阪市立工芸高校卒業。2018年京都精華大学芸術学部卒業。

MOMOKO
実家で、ヤドカリを飼っていました。水槽からみるそれは毎日同じ表情で、決められた空間だけの生活で、なんだか可哀想だなあと思いながらも、ヤドカリが自分に重なってみえて。もやもやとした心の葛藤をアニメーションにしました。
おざかひなこ
静岡県出身 動植物が好きです。大きい犬とくらしたい

サヴァイヴァル5+3(デジタル捕獲版)
サヴァイヴしつつあるメディア(8ミリ)でサヴァイヴしつつある肉体(癌患者)を描く。当初「サヴァイヴァル8」という上映企画に触発されて作った8ミリ作品を、さらにデジタルで捕獲することを画策。今回のVPのテーマ「雑居」は、まさに制作時に考えていたことだった。「メディア形式の雑居」「複数の視線の雑居」「良性悪性細胞の雑居」等々。なおタイトルは作者の当時の年齢(53才)とフィルムのフォーマット(8ミリ)を示す。
芹沢洋一郎
17才で処女作「まじかよ?」がPFF81入選。流血映画を撮り続けたのち、ブレッソンと奥山順市から主題と手法の一致を学び作風を転向。多数の国際映画祭入賞の「殺人キャメラ」(96)後長々沈黙。一昨年20年ぶりに「サヴァイヴァル5+3(8ミリ版)」を発表。

囮の愛 冥い悟り
飲酒と古神道に於ける心的儀礼の相似を鋭く考察した駄法螺感覚満載渾身の一作。〈訪れ=音連れ〉という駄洒落にも似た概念は、多神教古神道ならではの神の顕在化儀礼ではなくてはならない所作である。神は常に居ない。唯、鈴や柏手を打ち鳴らした瞬間、常に居るのだ。これは量子力学的確率解釈そのものに他ならない。
櫻井篤史×青井克己
1977年4月以降の盟友。1990年より映像共作を試行。本作は、『KYO TO KYO』(56分/1990)、『桜の時 青い時』(25分/1993)に続く3作目である。

TRANSITIONS
TRANSITIONS(変遷)は文明のない砂漠から最大の都会への旅である。ラスベガスを資本主義的、快楽度の濃い異常な例として取り上げている。この作品に人々や動く機械は登場せず、建物やデザインを熟視するものである。
アウレル・フェリエ
1975年スイス、ザンクト・ガレン生まれ、チューリッヒ在住。チューリッヒ芸術大学で芸術修士号を取得。彼のビデオや映画作品では、行動や介入により文明の境界線を探求している。彼の作品は30か国以上で紹介され、スラムダンス映画祭では審査員特別賞を獲得した。

トークプログラム参加者・参加団体プロフィール

石川亮
84年生まれ。フィルムによる映像作品/インスタレーション作品などを制作。2017年まで東京国立近代美術館フィルムセンター(現在、国立映画アーカイブ)技術スタッフとして主に小型映画の検査を担当。2015年には同美術館の8ミリフィルムを使った映像展示「Re:play1972/2015-「映像表現 ’72」展」で8ミリフィルムの複製・現像を担当。映像作家集団Spice films主宰。
Spice films
東京を中心に、8ミリフィルム作品上映企画「!8-exclamation8」や、自家現像ワークショップなどフィルムでの制作、上映を企画運営している映像作家集団。
http://spicefilm.blog.fc2.com

さとうゆか
1992年北海道札幌市生まれ。北海道教育大学大学院在学中。紙と版を使ったアニメーションを主に制作し、広島国際アニメーションフェスティバルやHolland Animation Film Festivalなど国内外で上映されている。上映団体EZOFILM代表。
EZOFILM
北海道を拠点に活動している自主映画の上映団体。2017年に上映活動を始め、主に北海道在住・北海道出身の作家で運営している。「作品上映」「作家紹介」「作家交流」の3つを軸に、自主企画の他、国内外の映画祭・上映会にて活動。「VIDEO PARTY×EZOFILM 2017」「ラブ&デストロイ4アニメーション」など。
https://ezofilm.jimdo.com/

東遼太
1990年生まれ大阪出身京都在住の映像作家。大学在学時から実写の映像作品を制作する。現在は共同アトリエ兼住居スペース「イズミスタジオ」に住みながら活動を続ける。
VIDEO PARTY
京都を中心に、所属、立場、ジャンルを越えた、ドラマ、アニメーション、実験映像からドキュメンタリーまで内容も様々な、個人で作られた映像を発表する場として企画され、2013年より公募作品の上映活動をしている。また、海外映像祭や教育機関、上映団体等と連携し台湾、韓国、マカオ、中国、札幌、岩手、アメリカなどで作品の交換上映を行い、VIDEO PARTYの参加作品を各地で紹介。
http://lumen-gallery.com/vp/index.html

野村建太
1987年京都府生まれ。日記とアニメーションについて、創作と研究を行う。2012年から東京映像旅団に参加。現在は執行部。2012年から日本映像学会・映像表現研究会のインターリンク学生映像作品展【ISMIE】の事務局も務める。
東京映像旅団
東京映像旅団は、作家たちに新作を作り続ける場を提供することを第一の目的として、ほぼ年に一回のペースで上映会を行っている。2005年から活動を開始し、下北沢トリウッド、原宿KINEATIC、渋谷UPLINK FACTORY、イメージフォーラム・シネマテークと場所を移して来た。2018年には初めて、京都Lumen galleryで過去作品の遠征上映会を行った。
http://tokyoeizobrig.wixsite.com/toppage