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No.981 東京映像旅団
結成10年レトロスペクティヴ
2015 10/2 Fri, 10/16 Fri
チラシPDF
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    会場

  • イメージフォーラム3F「寺山修司」
    東京都渋谷区渋谷2-10-2
    TEL. 03-5766-0116

    当日受付

  • 入場料:一般700円 会員500円 4回券1500円

  • ※各回入替制
  • ※4回券は11/20,21,22の新作上映会でもお使いいただけます

タイムテーブル

日付 10/2 10/16
18:30
19:50

  • 想像の共同体

    想像の共同体

  • room

    room

  • まじょスープ

    まじょスープ

  • 喪失の記憶

    喪失の記憶

  • urum

    urum

  • Kaizer

    Kaizer

  • はる

    はる

  • bit trip no.1

    bit trip no.1

  • CAMERA

    CAMERA

  • 喫茶『ぶれいく』

    喫茶『ぶれいく』

  • EVERLASTING SUMMERDAYS

    EVERLASTING SUMMERDAYS

  • よる、窓を磨く

    よる、窓を磨く

  • 喫茶 すたっふ

    喫茶 すたっふ

  • I must be somewhere about.

    I must be somewhere about.

  • Impro.<インプロ>

    Impro.<インプロ>

  • IN BETWEEN

    IN BETWEEN

  • もうアイドルなんかならない

    もうアイドルなんかならない

  • 日の名残

    日の名残

  • 木枯らしジュニアーズ

    木枯らしジュニアーズ

  • ユキとカンナの冒険 into the Kingdom of Mousehole 〜vol.1〜

    ユキとカンナの冒険 into the Kingdom of Mousehole 〜vol.1〜

  • ガタゴトフィルム交換日記

    ガタゴトフィルム交換日記

  • a color between

    a color between

  • 土曜日

    土曜日

  • FORMULA

    FORMULA


日本大学芸術学部映画学科映像コースOBを中心とした上映集団「東京映像旅団」。本年の新作上映会(11月20、21、22日に開催)に先立ち、結成10年を記念したレトロスペクティヴを開催。東京映像旅団での上映後に国内外の映画祭等に招待された作品を集めた傑作セレクション(A、B)、近年の上映会で作品を発表している作家の代表作品を集めた代表作セレクション(C、D)を上映する。ウェブサイト(http://tokyoeizobrig.wix.com/toppage)では今回上映される作品のレビューを公開中。

プログラムA 傑作セレクション1

想像の共同体 石井陽之/5分/2012
room 岡村知美・西崎啓介/5分/2013
まじょスープ 渡井登紀子/6分/2009
喪失の記憶 奥野邦利/7分/2008
urum 土屋貴史/6分/2006
Kaizer 田中廣太郎/10分/2006
はる 島田清夏/9分/2005

プログラムB 代表作セレクション1

bit trip no.1 小久保晴太郎/6分/2014
CAMERA 原藍子/10分/2012
喫茶『ぶれいく』 三橋はるな/3分/2006
EVERLASTING SUMMERDAYS 堀裕輝/20分/2013
よる、窓を磨く 池端規恵子/13分/2012
喫茶 すたっふ 三橋はるな/2分/2013
I must be somewhere about. 柏田奈津子/5分/2013

プログラムC 傑作セレクション2

Impro.<インプロ> 岡村知美・西崎啓介/9分/2014
IN BETWEEN 重松佑/11分/2005
もうアイドルなんかならない 三木はるか/30分/2012

プログラムD 代表作セレクション2

日の名残 垣田篤人/10分/2013
木枯らしジュニアーズ 三橋はるな/1分/2009
ユキとカンナの冒険 into the Kingdom of Mousehole 〜vol.1〜 芦谷耕平/8分/2008
ガタゴトフィルム交換日記 野村建太/5分/2012
a color between 山田智和/3分/2014
土曜日 千葉佐記子/11分/2014
FORMULA 川越良昭/10分/2013


想像の共同体 石井陽之/5分/2012

特定の条件によって積極的に限定されるどの共同体でもない、そのことによって否定的に定義される共同体。その国民の共同性を可能にしたものの一つである「地図」に着目し、ナショナリズムを更新するためのレッスンとして制作した作品。2013年第59回オーバーハウゼン国際短編映画祭招待作品。

石井陽之/Haruyuki ISHII 映像、インスタレーションの制作や、ライブパフォーマンス、VJ活動、実験音楽の演奏などを行う。
http://www.facebook.com/haruyuki.ishii
http://twitter.com/sinunaikiro

room 岡村知美・西崎啓介/5分/2013

“フェイク”プロジェクションマッピング作品。2014年第60回オーバーハウゼン国際短編映画祭、新千歳空港国際アニメーション映画祭2014、IFF Message to Man2014、18th Internationale Kurzfilmtage Winterthur、Seoul international Extreme-Short Image & Film Festival 2014、28th Leeds International Film Festival招待作品。

岡村知美/Tomomi OKAMURA 長野県生まれ 企業VP、MV制作会社、映画宣伝美術デザイン事務所などの勤務を経て2011年に行きがかり上独立。以降、フリーランスで映像演出・編集・CG制作を行う。
somebitsvid.tumblr.com
西崎啓介/Keisuke NISHIZAKI 長野県生まれ。映像ディレクター、イラストレーター、アニメーターとして都内制作会社に勤務の傍ら、自主制作でアニメーションなどを制作。
somebitsvid.tumblr.com

まじょスープ 渡井登紀子/6分/2009

子供が私を撮る 私はファンタジーを作ろうと思う 夢はスパイス まじょのスープが煮えている
Japanese Film Festival at SUNYIT 2013(フランス)招待作品。

渡井登紀子/Tokiko WATAI 東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。映像制作を続けている。日常とは少し離れた世界の表出を、詩を紡ぐように試みている。時にそれは、物語のようである。近年は子育てが主な生業なので、子供は主な撮影素材であり、モチーフ。

喪失の記憶 奥野邦利/7分/2008

オリジナルの映像は、かつての作者の姿を父が撮影した8mmフィルムです。それは1970年代にみられたごく一般的な光景だと思います。そして、この作品ではかつての作者の影のみを画面から消すという処理を施しました。この作業プロセスで特に注意を払った点は、消去の痕跡を如何に残すのかという部分で、それは作業精度の問題ではなく、コンセプトの問題として深く関わっています。「消す」とは何か、映像から「消す」とは何か、デジタルが「消す」にもたらしたものは何か、個による体験と映像情報とが記憶の回路で並列化され、その潜在化が我々の認識に何を与え奪ったのか、そのような問いが制作の動機となっています。2010 BROOKLYN INTERNATIONAL FILM FESTIVAL(ニューヨーク)、Experimental Film and Video Festival in Seoul 2010(ソウル)招待作品。

奥野邦利/Kunitoshi OKUNO 1969年東京生まれ。日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻修了。現在は日本大学芸術学部映画学科へ勤務する傍ら、変容するメディアと物語の関係を軸にした映像作品の制作を手掛けている。近年は彫刻やライブ演奏、演劇など、他領域の作家とのコラボレーションも積極的に進めている。日本映像学会理事。
http://www.facebook.com/okuno.kunitoshi

urum 土屋貴史/6分/2006

心理的退行感覚と南行衝動について。Media Art Friesland Festival(オランダ)、the Biennial of Moving lames(スイス)、25FPS(クロアチア)、EXiS(韓国)、Futuresonic 2007(イギリス)、EUROPEAN MEDIA ART FESTIVAL 2007(ドイツ)、cosmic zoom(デンマーク)、PLATFORMAVIDEO6(ギリシャ)招待作品 

土屋貴史/Takafumi TSUCHIYA TAKCOM / Takafumi Tsuchiya is a Tokyo based Director. Currently focused on making experimental video art works and VJing/ live video performance. He graduated from the art department of cinema at Nihon University in 2002 and since then, has been working for both commercial and artsitic projects, constantly challenging existent boundaries, through his collaborations with several cutting-edge musicians at cultural events and nightclub live performances. By using the various techniques such as mixing pre-recorded sources and handmade (or keyframed) animations with generative materials, Tak is on a constant quest for the universal visual language, based on new ethics.

Kaizer 田中廣太郎/10分/2006

皇帝パノラマ館で見ることのできる写真には、周期的に回転するその特性ゆえに始まりと終わりという概念がない。一方映画は一度始まってしまったら、常に終焉を迎えるしかない。また映画はそれ自身が視線を変えることの出来るメディアであるがゆえに空間は変容する。この作品においてデフォルメは歪みを意味するものではなく、運動の痕跡として保存される。2006年ローザンヌ・アンダーグラウンド映画音楽祭最優秀短編実験映画賞、イメージフォーラム・フェスティバル2007奨励賞受賞。Experimental Film and Video Festival in Seoul (韓国)、Media Art Friesland Festival (オランダ)、4 Film Festival - 3 th NO WORDS (イタリア) International Video Festival Visionaria (イタリア)、The 24th International Short Film Festival of Aix-en-Provence (フランス)、Images Contre Nature - international festival of experimental video - Marseille (フランス)、LICHTFABRIK #4 (ドイツ)、International Kansk Video Festival (ロシア)、Aurora 2007 (イギリス)、Asian Hot Shots Berlin (ドイツ)、Aurora on tour in st. petersburg (ロシア)、Asian Hot Shots Berlin on tour in leipzig (ドイツ)、VAD Festival Internacional de Video i Arts Digitals (スペイン)、OHAYO Japan Festival (ドイツ)招待作品。

田中廣太郎/Kotaro TANAKA 1979年、東京生まれ。作品はイメージフォーラムフェスティバル、ロッテルダム国際映画祭、EMAFなど国内外問わず多数の映画祭で上映、受賞している。
田中廣太郎は「見る」ことを主題としている。そしてその意味、概念を押し拡げることを。また彼はいかにして視覚と聴覚による「物語」を紡ぎだすかをテーマとしている。彼は映画における新たな説話法を求めていかなくてはならない、そしてそのためになすべきことが数多くあると信じている。
kotarotanaka.net

はる 島田清夏/9分/2005

私は語るために 私は映像を撮る その昔、私は私を語るために文字を習った 私の祖母「はる」は80際を過ぎ文字を覚えた 彼女は彼女を語るため 最初で最後の日記を綴った 私は人生の節目を迎える度に 祖母へカメラを向けることに罪悪感を覚えた 力強い祖母の文字には 大きな意志が込められていた
オーバーハウゼン国際短編映画祭、Art Expo, Cultural Communication Centre of Klaipeda, Klaipeda(クロアチア)、Art Expo, Lithuania National Center for Contemporary arts(ロシア)、Darklight festival, Filmbase(アイルランド)招待上映

島田清夏/Sayaka SHIMADA 東京生まれ。中学・高校と「個」を大事にする国立の某実験校で教育を受ける。日本大学芸術学部映画学科映像コース卒業。「家族」「血」「土地」という社会の枠をテーマに作品を制作。

bit trip no.1 小久保晴太郎/6分/2014

断片のトリップ 第1番

小久保晴太郎/Seitaro KOKUBO 映像、インスタレーションの制作や、 ライブパフォーマンス、VJ活動、実験音楽の演奏などを行う。

CAMERA 原藍子/10分/2012

昔は「写真を撮られると魂を抜かれる」と思われていたらしい。

原藍子/Aiko HARA 1989年愛媛県に生まれる。2011年日本大学芸術学部映画学科映像コース卒業。現在 楽しい毎日。
http://haraaiko-hacchi.tumblr.com/
https://www.facebook.com/aiko.hara.58
https://www.youtube.com/user/hacchihacchiful

喫茶『ぶれいく』 三橋はるな/3分/2006

喫茶店主とお客さんのやり取り

三橋はるな/Haruna MITSUHASHI 2003年日本大学芸術学部映像コース卒

EVERLASTING SUMMERDAYS 堀裕輝/20分/2013

終戦の夏、国家政策によって強行された記録資料の焼却という事件をもとに、アーカイヴと亡霊、そして消去されたイメージの周縁を巡るロードムービー。

堀裕輝/Yuki HORI 1989年生まれ。映像、写真、インスタレーションを用いて発表を行っている。

よる、窓を磨く 池端規恵子/13分/2012

これは “喪失” について考察した物語です。主軸となるのは私の祖母の死。彼女の死は、ある程度前から予測し得る状況でした。「私を見守り続けてきた祖母が居なくなる」 その恐れから撮られたホームビデオには、いずれ実感するであろう “祖母の不在” に対する予感が漂っています。なぜ私達はホームビデオを撮るのでしょうか? 死や成長など様々な変化によって “何か”が無くなってしまうから、残したいのでしょうか。

池端規恵子/Kieko IKEHATA 2006年、日本大学芸術学部映画学科映像コース卒業。映画スポット編集、ドキュメンタリー番組演出を経て、映像・イラスト関係の仕事をしつつ大学で働いています。

喫茶 すたっふ 三橋はるな/2分/2013

喫茶店主とのやり取り

三橋はるな/Haruna MITSUHASHI 2003年日本大学芸術学部映像コース卒

I must be somewhere about. 柏田奈津子/5分/2013

子どもの頃、自分の部屋の窓から一望していた山の、遥か天辺のほうに樹が生えずに丘になっている部分があって、夕方には美しい西日が当たり、そこではきっと小さな小屋があって、誰かが羊を飼って暮らしているかもしれないと思っていました。 子どもの頃、心の中で何度も行っていた場所、いつかそこへ行くと思っていた場所。私のあの場所たちは、今どうなっているかなと思いながら作りました。

柏田奈津子/Natsuko KASHIWADA 日本大学芸術学部映画学科卒業。勤めていたパン屋が閉店し無職となりました。

Impro.<インプロ> 岡村知美・西崎啓介/9分/2014

ダンスでのインプロヴィゼーション(即興)は、今この瞬間に聞こえている音に対するその人の感覚や考え方が、そのまま作品になっていく表現形式です。今回はその形式をつかって、一人の人間を通して風景を表現すると何が見えてくるのだろうと思い制作しました。
優れたダンサーの動きを見ると、そのダンサーが踊りだす前には聴こえていなかった曲のビートやリズムが聴こえてくるそうです。
この作品を見終わった時にも、何かが聴こえてくると良いのですが。
2015年第61回オーバーハウゼン国際短編映画祭招待作品。

岡村知美/Tomomi OKAMURA 長野県生まれ 企業VP、MV制作会社、映画宣伝美術デザイン事務所などの勤務を経て2011年に行きがかり上独立。以降、フリーランスで映像演出・編集・CG制作を行う。
somebitsvid.tumblr.com
西崎啓介/Keisuke NISHIZAKI 長野県生まれ。映像ディレクター、イラストレーター、アニメーターとして都内制作会社に勤務の傍ら、自主制作でアニメーションなどを制作。
somebitsvid.tumblr.com

IN BETWEEN 重松佑/11分/2005

自然の風景から切り取られ織り交わされた静寂かつ力強いイメージは物語のようで、鑑賞者の内に潜む、幼少時代のような消えることのない美しさを追い求める感覚を引き出す。Signes de nuit (フランス)、International Kansk Video Festival (ロシア)招待作品。

重松佑/Yu SHIGEMATSU 1981年東京生まれ。日本大学映画学科映像コース卒業。2009年現在は、下北沢のWEB制作会社で勤務。風景と音楽と映像の、新しい関係性を持ったミュージックビデオを作ります

もうアイドルなんかならない 三木はるか/30分/2012

NHKの人気番組『東京カワイイTV』からの出演オファーをきっかけに、テレビに映りたい私〈三木はるか〉が大奮闘。そのとき、もう1人の《三木はるか》は、売れっ子アイドルとして苦悩していた…。作者・三木はるかの公共放送レベルの野望は成就するのか!? 一粒で二度美味しい、虚実入り交じるファッショナブル映画。イメージフォーラム映像研究所第35期卒業制作展最優秀賞受賞。ヤングパースペクティヴ2014三木はるか特集「諧謔のセルフ・イメージ」上映作品。

三木はるか/Haruka MIKI 1986年群馬県桐生市生まれ。日本大学芸術学部映画学科脚本コース卒業。大学在学中に所沢市のCATVにて映画コーナーを担当。イメージフォーラム映像研究所第34期35期卒業。現在は板橋区の商店街にある学習塾で国語の先生をしている。商店街でロケをしているテレビクルーに嫉妬する日々。
http://www.youtube.com/user/MikiCezanneHaruka

日の名残 垣田篤人/10分/2013

現在、僕が使っている携帯(スマホ)には、過去に僕が使ってきた携帯で撮影した写真や動画のデータが蓄積されている。人から送られてきたものも結構残っている。メモ機能には、思いついた作品のタイトルや気に入った言葉も保存されている。これらを構成することによって、僕がすごしてきた時間のダイジェストのようなものが出来ないかと考えた。

垣田篤人/Atsuhito KAKITA 1981年京都生まれ。2003年日芸卒。2006年6月 Vonti!Theater Guildを結成。2006年『誤カップル』(劇映画)、『門出』(ドキュメンタリー)、2007年『お線香のかほり』(すべて佐藤玲子監督)にカメラマンとして参加。現在、都内の映像制作会社に勤務。
http://ja-jp.facebook.com/atsuhito.kakita

木枯らしジュニアーズ 三橋はるな/1分/2009

秋にサッカーをして遊ぶ子ら

三橋はるな/Haruna MITSUHASHI 2003年日本大学芸術学部映像コース卒

ユキとカンナの冒険 into the Kingdom of Mousehole 〜vol.1〜 芦谷耕平/8分/2008

辛い時も、苦しい時も、笑顔を絶やさないでいられる子でありなさい。幼い頃、いつもそう言い聞かせてくれたお母さんはもういない。気まぐれだけど男勝りで正義感が強い、姉御肌のヒロイン「ユキ」と、ヒトよりちょっとだけ不器用で騙されやすい女の子「カンナ」の、友情の物語。そのナラティブな前編。

芦谷耕平/Kohei ASHIYA 新宿在任芸大教員最近専らジョジョアニメメタァ(作画マン。今回のシリーズ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』では、有り難いことに総作画監督補をやらせて頂いております)。他・『寄生獣 〜セイの格率〜』作画監督など。『漫画は推敲する』 『学生も守る』 …「両方」やらなくっちゃあならないってのが「講師」のつらいところだな。覚悟はいいか? 俺はできてる。
www.asikoh.com
http://www.facebook.com/asikoh
http://www.youtube.com/playlist?list=PL10850328CBB23CBF
http://vimeo.com/user2372221

ガタゴトフィルム交換日記 野村建太/5分/2012

40年前の祖父のホーム・ムーヴィーと、現在の作者の日記フィルムをコマ単位で往復する試み。 2種類の8ミリフィルムを、パーフォレーションまで見える形で、デジタル一眼レフカメラで再撮影することで制作している。 祖父が使っていたレギュラー8のフィルムと、作者の使用するスーパー8ではパーフォレーションの位置が異なっているため、高速で往復しても視覚的にその違いが分かる。

野村建太/Kenta NOMURA 1987年、京都府生まれ。2012年、日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻修士課程修了。同大学芸術学部映画学科助手を経て、現在助教。8ミリフィルムのシングルフレーム撮影によって日常を撮影する「日記映画」と、日記を書く過程を長回しで撮影する「日記映画」という二つの方法を用いて、「日記映画」について思考する映像作品を制作している。近作では、「日記映画」によって日々を記録することと「アニメーション」に共通性を見出し、創作と研究を行っている。
http://www.facebook.com/kenta.nomura.7564
http://www.youtube.com/user/cameraeyecamera

a color between 山田智和/3分/2014

撮影時に失われた中間フレームへのまなざしとその隙間で起こるノイズ。私たちは記憶を辿る時の曖昧さを、都合の良い思い出で補完していく。20代前半を終え、身体の衰えを感じ始めた。身体を動かす時にイメージする自分は若い時の自分であり、その差を埋めるために、最近ランニングを始めている。

山田智和/Tomokazu YAMADA 映像作家・映画監督
tomokazuyamada.com

土曜日 千葉佐記子/11分/2014

誰とも何とも繋がっていない被虐的な人と動物と物質の話です。

千葉佐記子/Sakiko CHIBA 2011年度 日本大学芸術学部映画学科映像コース卒業。 ディスコミュニケーションに陥ったときに浮かんだイメージを使って作品を作っている。 社会に馴染んで真人間になることは出来なさそうだが、今年偏食を克服した。
https://www.facebook.com/nazonoikimono?fref=photo

FORMULA 川越良昭/10分/2013

この「FORMULA」は、仮に私という存在が一つの時空間の移動現象だとしたときに、自分が時間をかけて撮影した想いのある映像や、こだわり、親や子などとの血のつながりという“わたくし的事象”を俯瞰する(私より上位の)原理がオートマチックに動いているというような構造を思い浮かべて制作しました。つまり私の“コミットメント”を“デタッチメント”に描くというのがこの作品で試みたことです。こういった考えは、自分の子供が知恵をつけ一人格として行動してゆく一方、両親の身体は弱まり、ままならず、その生命活動を終えようとしている。私という存在が人間という原理のその入り口(若さ)と出口(老い)の中間地点を移動しているという今の実感覚に基づいています。
この作品を個人を超えたひとつらなりの齢順で並べ替えると、<5歳の私は、ある日父にTV画面でフィードバックを見せてもらった。くるくるしてとても不思議だ。><40歳の私は、映像を勉強していた学生時代に撮影したものを見ている。今となっては、そのカットにどれだけ時間をかけたかは関係なく、ただの選択可能性の一つに過ぎない><70歳の私は、パーキンソン病で動かなくなった妻の足をマッサージする。40年以上映画の照明技師として働き、家のことは任せきりだった。せめて毎晩マッサージくらいはしてあげたい。>となる。「私はかつて若かった」「私はやがて老いるだろう」から“私”を取ると「若いものはいずれ老いる」というありふれた摂理しか残らない。そのような自動変換のもとに今の何十億の人々の人生がある。
またサイドストーリーとして、この作品は、父の、息子の、私の“手”が、今ある不可能と闘う話でもあります。それがどのような物語であるのかは、作品を見る人にゆだねたいと思います。

川越良昭/Yoshiaki KAWAGOE ブライアンジョーンズの死亡した日に生まれる。日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻1期生。大学院修了後、授業補助として2年間大学勤務。半年間のニート生活ののち、映像編集のバイトを始める。現在、フリーランスの映像編集者。