『ウォールデン』Walden by Jonas Mekas ジョナス・メカス監督:1969年/アメリカ/デジタル版(オリジナル16mm)/180分/カラー/劇場初公開         配給=ダゲレオ出版(イメージフォーラム・フィルム・シリーズ)         出演:ジョナス・メカス、P・アダムス・シトニー、トニー・コンラッド、スタン・ブラッケージ、カール・ドライヤー、ティモシー・リアリー、ババ・ラム・ダス、グレゴリー・マルコプーロス、アレン・ギンズバーグ、アンディ・ウォーホル、ジェローム・ヒル、バーベット・シュローダー、ジャック・スミス、イーディ・セジウィック、ニコ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ケン・ジェイコブズ、ハンス・リヒター、スタンディッシュ・ローダー、アドルファス・メカス、シャーリー・クラーク、ジャド・ヤルカット、ペーター・クーベルカ、マイケル・スノウ、リチャード・フォアマン、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ他         (C)Jonas Mekas, presented by Re:Voir Video

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『ウォールデン』について

アメリカ・インディペンデント映画の金字塔、ついに公開!

photo故郷リトアニアをナチスによって追われ、アメリカに亡命したジョナス・メカスは、ブルックリンで16ミリカメラを手にし、日々の出来事をフィルムに記録していった。刺激的な60年代のニューヨークで詩人、映画作家、映画批評家、アンダーグラウンド映画上映のオルガナイザーとして多方面にわたり活躍するようになったメカスは、1969年に毎日撮りためていた映像を初めて日記映画『ウォールデン』としてまとめ、発表する。自在のカメラワークと情感豊かな詩情に満ちたこの作品は、たちまち人々の心をとらえ、アメリカのインディペンデント映画史の名作として語り継がれるようになった。日記映画というジャンルを創設し、メカスの映像作家としての名を一躍高めた不朽の名作『ウォールデン』を日本で初めて劇場公開する。

1960年代のニューヨーク前衛アートシーンを描いた壮大な叙事詩

photo『ウォールデン』は、メカスが1964年から69年に撮影した映像が、時系列に並列されている。『ウォールデン』は、個人的な日記映画でありながら、メカスが身を置いたニューヨークのアートシーンのポートレートでもある。アンディ・ウォーホルと彼の“ファクトリー”のメンバーたちによるパーティー、ギンズバーグらビートニクの詩人たちのリーディングの様子、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド結成時のライブ映像、ジョン・レノンとオノ・ヨーコによる“ベッド・イン”の模様など、文化の歴史的な瞬間の貴重な記録にもなっている。

監督ジョナス・メカスの言葉

photo “さて、親愛なる観客の皆さん。(略)皆さんにはこの映像をただ見つめてほしい。特に何も起きない。映像は流れ、そこには悲劇もドラマもサスペンスもない。単なるイメージ。私自身と、その他の少人数のためのもの。見る必要の無い人もいる。見なくたっていい。しかし見るべきだと思ったら、座って映像を見つめればいい。私が分かるのは、人生が続いていくように、映画も長くはそこに存在しないということだ。大洋の岸辺ののどかな小さな町も、やがてはなくなるだろう。朝の船もなくなるだろう。もしかしたら木も花も。全てなくならないとしても、今ほど多くはないかもしれない。これが『ウォールデン』。あなたが見ているもの。”

—『ウォールデン』ナレーションより

ジョナス・メカス バイオグラフィー

1922年
12月24日リトアニアのセメニシュケイの農家の5人兄弟の4番目として生まれる。
1936年
小学校卒業。初めて映画(ディズニー等)を観る。詩集を出版。
1940年
高等学校(ギムナジウム)の編入に合格。この年、ソ連軍(赤軍)によるリトアニア占領。ソ連はリトアニアを自国の一共和国と宣言。
1942年
ナチス・ドイツによるリトアニア占領。
1944年
1月、弟アドルファスとパネヴェジス市に出て、文学週刊誌「パネヴエジオ・バルザス」の編集に携わる。また、反ナチスの地下新聞を発行。
7月、反ナチ新聞の発行が発覚しそうになり弟アドルファスとウィーン行き列車に乗りこむが、列車はハンブルグ近郊のエルムスホルンの強制収容所に着く。
1945年
3月、収容所を脱走、デンマーク経由でスウェーデンを目指すが、デンマーク国境で憲兵に捕まる。以後難民キャンプを転々とする。終戦を知ったのは、終戦の一週間後だったという。
1949年
10月、ハンブルク港から出航、ニューヨーク・ブルックリンに移住。
1950年
アイロンかけ、鉛管工事、機械工事、船舶部品清掃と職を転々と変える。この年、ボレックス(16ミリ映画カメラ)を購入、当時住んでいたウィリアムズバーグとリトアニア系移民を撮り始める。
1954年
「フィルム・カルチャー」誌を発行。
1958年
「ヴィレッジ・ヴォイス」誌に「ムービー・ジャーナル(映画日記)」を連載(76年まで継続)。
1960年
「ニュー・アメリカン・シネマ・グループ」を結成。メカスがマニフエストを書く。『樹々の大砲』を撮り始める。
1961年
『樹々の大砲』(1960〜61年撮影/75分)
「フィルムメーカーズ・コーポラティブ(映画作家協同誌組合)」を組織。
1962年
ブリーカー・ストリート・シネマで独立映画、アンダーグラウンド映画の上映を組織。
1963年
ノック・ル・ズート第3回国際実験映画祭審査員となるが、ジャック・スミスの『燃え上がる生物』の落選を承服せず、抗議。
1964年
『営倉』(68分)『燃え上がる生物』とジャン・ジュネの『愛の唄』上映が猥褻として逮捕され、執行猶予2ケ月の判決を受ける。
1966年
『サーカス・ノート』(12分)
『カシス』(5分)
1968年
『ウォールデン(日記、ノート、スケッチ)』の第lバージョンを公開。
1971年
夏、リトアニアに一時帰国。
1972年
『リトアニアへの旅の追憶』(87分)
「ヴィレッジ・ヴォイス」誌に連載していたコラム「ムービー・ジャーナル」をまとめた「映画日記」を刊行。
1974年
ホリス・メルトンと結婚。長女ウーナ誕生。
1975年
『ロスト.ロスト・ロスト』(1949〜63年撮影/176分)
1979年
『「いまだ失われざる楽園」、あるいは「ウーナ3歳の年」』(90分)
1981年
長男セバスチャン誕生。
1983年
アンソロジー・フィルム・アー力イブス(映像美術館)設立計画のために来日。
1985年
『時を数えて、砂漠に立つ』(1969〜85年撮影/150分)
1987年
「メカスの友人日記」脱稿。
1989年
アンソロジー・フィルム・アー力イブス開館。
1990年
『ライフ・オブ・ウォーホル』(1965〜82年撮影/30分)
1991年
『ジェローム・ヒルによるカール・ユング博士の記録映像、あるいは「賢者の石」』
(1950年ジェローム・ヒル撮影/29分)
『ザ・テーブル』(28分)
1992年
『セバスチャンの教育、あるいはエジプトへの回帰』(351分)
1996年
『富士山への道すがら、私が見たものは・・・・』(25分)
『リトアニアへの旅の追憶』35ミリ版、シネヴィヴァン六本木にて劇場公開
2000年
『歩みつつ垣間見た美しい時の数々』(288分)
2004年
『グリーン・ポイントからの手紙』(80分)
2007年
『365日プロジェクト』(365本の短編映画、2007年の毎日一本を撮影)
2008年
『リトアニアとソ連崩壊』(289分)
2011年
『スリープレス・ナイツ・ストーリーズ 眠れぬ夜の物語』(114分)
『メカス×ゲリン往復書簡』(99分)
2012年
『ドイツへの追憶』(30分)
パリ・ポンピドゥー・センター、ロンドン・英国映画協会にて個展開催

主要コメント

もしそこにメカスのカメラがなかったとしたら、幸福の断片の瞬間は、地上から永遠に消え去ってしまう

中沢 新一 ( 人類学者・思想家 )

ジョナス・メカスの映画は人生を讃える。世界の圧倒的な商業主義に対抗して立ち上がり、その代わりに友情や初雪、春の訪れがもたらす喜びを蘇らせる。 メカスの才能は、観客を寛大に彼の世界に包み込み、単純なイメージで、驚異的な力と詩への希求を<再>発見させるところにある。

ヤン・ボーヴェ ( 映像作家 )

ジョナス・メカスは映像作家以上の存在だ。彼は我々の住む世界のリアリティーを改めて創造する。<中略>私が『ウォールデン』を薦めるのは、今がこの作品を再発見するのに一番のタイミングだからだ。メカスの作品では、時間のみが一直線に流れ、物語はそうではない。この作品を観ながら、観客はメカスの物語への予言者的なアプローチに気付くであろう。

ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(キュレーター)www.electronicbeats.netより

メカスの映画の最良の部分を見出すことができるのが、情熱に満ち、圧倒的なフィルム『ウォールデン』である。

エデュアール・ワイントロープ ( カンヌ監督週間芸術監督 )

『ウォールデン』はリュミエール兄弟に捧げられている。彼らが日常をとらえた同じやり方で、過ぎ去ってしまった世界に命を吹き込むのだ。

ニック・ピンカートン ( ヴィレッジ・ヴォイス紙 )

まるでソローのように、メカスもマンハッタンに「取り囲まれて」いたのかもしれない。しかし、花たちや木々や夕日、そのほかさまざまな自然の姿が、至る所で都会の風景に生き生きとした色どりを添えている。

デイヴィッド・E・ジェイムス ( 映画評論家 )

劇場情報

東京:シアター・イメージフォーラム

2014年 12月27日(土)〜2014年 1月9日(金) ※12/31休映

◎ 18:00〜
『ウォールデン』(リール1〜6 合計180分)
料金:一般1500円 / 学生・シニア・会員1100円

シアター・イメージフォーラム WEBSITE

京都:元・立誠小学校特設シアター《終了》

2014年 3月15日(土)〜3月20日(木)

◎ 13:00〜
『ウォールデン』第一部(リール1・2・3 合計90分)

◎ 14:50〜
『ウォールデン』第二部(リール4・5・6 合計90分)

元・立誠小学校特設シアター WEBSITE

大阪:第七藝術劇場《終了》

2014年 3月8日(土)〜3月14日(金)

◎ 16:40〜
『ウォールデン』第一部(リール1・2・3 合計90分)

◎ 18:35〜
『ウォールデン』第二部(リール4・5・6 合計90分)

第七藝術劇場 WEBSITE

東京:シアター・イメージフォーラム《終了》

2013年 11月23日(土)〜12月13日(金) 連日21:00〜

◎ 11月23日(土)〜12月3日(火)
『ウォールデン』第一部(リール1・2・3 合計90分)

◎ 12月4日(水)〜12月13日(金)
『ウォールデン』第二部(リール4・5・6 合計90分)

シアター・イメージフォーラム WEBSITE

DVD

『ウォールデン』DVD-BOX

『ウォールデン』
DVD2枚組+解説ブックレット付きBOX
2013年12月24日発売

発売・販売:ダゲレオ出版
ブックレット翻訳(西山敦子、小松亜也子)
アートディレクション:坂本陽一 品番:DAD14046 / POSコード:4529905204468 / 収録方式:片面1層式2枚組 / ディスク仕様:リージョンフリー NTSC 日本市場向け / 音声仕様:モノラル / 字幕数:1(日本語字幕) / 収録時間:180分 / 価格:7200円(本体価格)*セル専用

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