作品案内

象は静かに座っている An Elephant Sitting Still

ESS_B5_NN2
上映日程: 11月2日〜終了未定

行き場のない悲しみを抱えた孤独な“4人の運命”が交差する――どん底から希望を目指すある1日の物語

時代の流れとともに炭鉱業が廃れた中国の小さな田舎町。少年ブーは友達をかばい、不良の同級生をあやまって階段から突き落としてしまう。不良の兄は町で幅を利かせているチェンだった。チェン達に追われ町を出ようとするブーは、友達のリン、近所の老人ジンをも巻き込んでいく。親友を自殺に追い込んでしまい自責の念のかられているチェン、家に居場所がなく教師と関係を持つことで拠り所をみつけるリン、娘夫婦に邪険にされながらも老人ホーム行きを拒むジン。それぞれに事情を抱えながらも、遠く2300km先の果て満州里にいる、一日中ただ座り続けているという奇妙な象の存在にわずかな希望を抱き4人は歩き出す――。
変わらない日常に疲れた年齢のバラバラな男女。それぞれが突然の悲しみに直面することで、傷つきながらも暗い日々に終わりを求めて動きはじめる。人はどこへでも行けるはずだ――。利己主義に満ちた現代社会にもまれる、世界の片隅に生きる人々の渇望を描く人間ドラマが誕生した。

デビュー作にして遺作。輝きを放ち続ける、生涯ただ一つの映画。ベルリンを皮切りに世界を圧倒し続ける魂の234分‼

新人監督が、世界を驚愕させた。『象は静かに座っている』のフー・ボー監督だ。ベルリン映画祭でのプレミア上映直後からThe Film Stageは「『牯嶺街少年殺人事件』を思い起こす壮大な叙事」と評し、The New York Times、Screen Dailyなどの有力紙がこぞって絶賛。その熱狂は、最優秀新人監督賞のみならず国際批評家連盟賞のW受賞という新人監督としては異例の栄冠に輝いた。
ハンガリーの鬼才タル・ベーラを師と仰ぐフー・ボーは、登場人物たちが発する自然な感情の発露を逃さないために、自然光での撮影、挑戦的な長回し、登場人物の立ち位置、カメラアングルの細部にまでこだわり抜き、234分に及ぶ大作を作り上げた。そして本作の完成直後、29歳の若さでこの世を去ってしまった。
『息もできない』『一瞬の夢』といった新人監督の鮮烈なデビュー作が世界に衝撃を与えた様に、本作もまた世界に新たな興奮を生んだ。その次作を目にすることのできぬ哀しみに、若き才能の死を惜しむ声が絶えない。『象は静かに座っている』はフー・ボーの234分の魂の叫び――彼が亡き後、今なお世界中の人々を虜にし続けている。

監督・脚本・編集:フー・ボー/出演:チャン・ユー、ポン・ユーチャン、ワン・ユーウェン、リー・ツォンシー
2018年/234分/中国/原題:大象席地而坐 An Elephant Sitting Still
配給:ビターズ・エンド

当日料金:一般2,200円/シニア・学生・会員・サービスデー割引:1,800円
※ミニシアター回数券はご利用できません

▶︎上映時間はこちら
▶︎オンラインチケットのご購入はこちら

オフィシャルサイトはこちら