作品案内

キドラット・タヒミック特集  Kidlat Tahimik Retrospective

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上映日程: 1月26日〜2月22日

制作期間35年の最新作『500年の航海』公開記念!家族、故郷、民族、旅、出会い・・・自らの人生と映画が分かち難く交錯するキドラット・タヒミック監督の作品群を、貴重な16mmフィルム(一部除く)で一挙上映!この機会をお見逃しなく!

ラヴ・ディアス、ブリランテ・メンドーサなど世界の注目を集めるフィリピン・インディペンデント映画、そのゴッドファーザーとも言える映画作家、キドラット・タヒミック。フランシス・F・コッポラが激賞したデビュー作『悪夢の香り』、3人の息子の成長を、モニュメント・ヴァレー、ドイツ、日本への旅、フィリピンの反独裁政権運動、ピナツボ火山爆発などフィリピン激動の時間とともに描いた『虹のアルバム』などを筆頭に、多くの映像作品を作り続けている。近年は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「あいちトリエンナーレ」などのアートフェスティバルでも作品を発表し、美術界での評価も高まっている。

Aプロ:『悪夢の香り』/PERFUMED NIGHTMARE
1977年/16mm/95分
オカッパ頭に山羊ヒゲの貧しいフィリピン人青年キドラット(監督本人)は宇宙飛行士になることを夢見ている。知己をたまたま得て、ひとまずパリに赴くことになった彼は、村をあげての大騒ぎの中、憧れの地へ発つのだが、日夜チューインガム自販機の補充という単純作業に追われる。巨大なスーパーの煙突に身を隠し故郷の村を想う主人公は、進歩という観念そのものが誤りなのだ、という考えに至る。フランシス・F・コッポラが激賞し、自らアメリカでの配給も手がけた逸話も残るアジア・インディペンデント映画の金字塔。

Bプロ:『月でヨーヨー』/WHO INVENTED THE YOYO? WHO INVENTED THE MOON BUGGY?
1981年/16mm/90分
「ヨーヨーは、もともとフィリピンの狩猟民が携えていた武器であり、16世紀以後、他国に知られるようになった」という事実と「人類が初めて月面に到着した際、月面で使用した車はフィリピン系アメリカ人のデザインによるものであった」という事実に着想を得て制作された。

Cプロ:『メイド・イン・ホンコン』/YAN-KI: MADE IN HONG KONG
1980年/16mm/40分
衣服製造業に従事する香港の娘、ヤン・キと、就業中の事故によって解雇された母親との1日を描くことによって、香港の経済繁栄の矛盾を描いた。

Cプロ:『フィリピンふんどし 日本の夏』/JAPANESE SUMMERS OF A FILIPINO FUNDOSHI
1996年/16mm/39分
企画・制作:愛知芸術文化センター
「どうしてみんなふんどしをしめたがらないのか?」「どうしてふんどし文化が消滅しつつあるのか?」「これらの疑問とフィリピンの植民地化されてきた歴史に関係があるのだろうか?」という疑問を着想点に、日常生活のなかに知らずと浸透してしまっている西洋的な身体観を見つめ直す。

Dプロ:『トゥルンバ祭り』/TURUMBA
1983年/16mm/90分
トゥルンバという年に一度の村の祝祭の日、たまたま通りかかったドイツ人の民芸品買い付けの女性が、カドゥの家族の開く露天の人形をすべて買い取ったことで、一家に異変が起きる。金の亡者と化した父親とカドゥは翌年のトゥルンバの季節の頃、ドイツへと旅立ち……。

Eプロ:『竹寺モナムール』/TAKEDERA: MON AMOUR
1989年/Blu-ray/60分
「竹はしなっても折れない静かな力強さを持っている」。フィリピン人を象徴するイメージとして繰り返しタヒミック作品の登場する竹。埼玉県飯能にある竹寺の魅力にとりつかれた監督が、竹寺に住む大野家とタヒミック家族の「タケ外交」の様子をうつした、ホーム・ビデオ的ドキュメンタリー。

Fプロ『虹のアルバム』/WHY IS YELLOW MIDDLE OF RAINBOW?
1994年/16mm/175分
'93ボンベイ国際映画祭審査員特別賞受賞(93年版)
1981年より13年間、3人の息子たちの成長の記録と共に増え続けるフッテージ。七色の虹の間を、さまざまな色のスペクトルを自由に行き来しながら家族の成長と映画の成長が重なりあっていく。「とるにたらない緑」「怒れる黄色」「好奇心の強いピンク」「植民地の赤、白、黒」「調和のとれないディズニー色」「惨たんたる灰色」「インディオ先住民の茶色」と監督のまなざしに同調するように、終わることのない世界へと入り込んでいく。

キドラット・タヒミックとは?
1942年フィリピン、バギオ生まれ。アジア・インディペンデント映画の父と呼ばれている。デビュー作『悪夢の香り』(77年)はタヒミックの名を一躍世界に広め、後進のアジアの映画作家たちに大きな影響を与えた。『虹のアルバム 僕は怒れる黄色'94』が日本で初の劇場公開作品。96年には日本で『フィリピンふんどし 日本の夏』を制作し特集上映も開催。インディペンデント映画作家の旗手として、自主制作と上映を続け、先住民イフガオ族とのパフォーマンスやインスタレーション制作など、76歳を迎えた今なおジャンルを超えた活動を展開している。

配給:シネマトリックス

2019年1月26日(土)よりロードショー
上映スケジュールはこちら
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当日料金:一般1,500円/学生・シニア1,200円/会員1,100円
☆『500年の航海』の半券提示で一般料金に限り200円割引(他の割引サービスとの併用不可)

特製“タヒミックと言えばふんどし”栞付きキドラット・タヒミック監督特集3回券3,600円発売中
(1/25までの販売/オンライン予約には利用できません)

〈トークイベント決定〉
1月26日(土)16:00『悪夢の香り』上映後。ゲスト:キドラット・タヒミック監督、カワヤンデ・ギアさん(アーティスト・出演)
1月27日(日)16:00『月でヨーヨー』上映後。ゲスト:キドラット・タヒミック監督、牧野貴さん(映像作家)、進行:月永理絵さん

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