◎ フィルム・ヒストリー
デジタル機材の発達を通じていまや身近になった映像表現。その様々な表現の歴史を辿ってみると、産業としての映画とは別のアートとしての映画(実験映画)という大きなムーブメント、そして数々の冒険者・先駆者たちに出会う。映像メディアの特質に根差したこのもう一つの映画史の流れを、映画前史、 20年代前衛映画、戦後アメリカのアンダーグラウンド映画、そして現在の新しい映像アートまで、時代を追い国内外の代表作を見つつ映像作家のユニークな思考と表現にふれる。

講座日程■8月19日(月)〜8月25日(日)<7日間>
時間■19:00〜21:30
受講費■12,000円
定員■30名

● 上映作品(外国)
【映画の誕生】
 列車の到着他<リュミエール兄弟、1895?98、フランス>
 月世界旅行<ジョルジュ・メリエス、1902、フランス>
【前衛映画の登場】
 理性に帰る <マン・レイ、1923、フランス>
 アンダルシアの犬<ルイス・ブニュエル+サルバドール・ダリ、1928、フランス>
 トレード・タトー<レン・ライ、1937、イギリス>
【1920年代ロシア・アヴァンギャルド】
 カメラを持った男<ジガ・ヴェルトフ、1929、ロシア>(抜粋)
【アメリカ・アンダーグラウンド映画の展開】
 午後の網目 <マヤ・デレン+アレクサンダー・ハミット、1943、アメリカ>
 夜への前ぶれ<スタン・ブラッケイジ、1961、アメリカ>
 リトアニアへの旅の追憶<ジョナス・メカス、1972>(抜粋)他
【構造映画/ポスト構造映画】
 波長 <マイケル・スノウ、1967、カナダ>(抜粋)
 遠くを見れない男<ピーター・ローズ、1981、アメリカ>他
【アニメーションにおける実験】
 アスパラガス<スーザン・ピット、1979、アメリカ>他
【語りの実験】
 枯朽<ジョン・スミス、1996、イギリス>他

● 上映作品(日本)
【日本実験映画の萌芽】
キネカリグラフ<グラフィック集団、55>
へそと原爆 <細江英公、60>
Complex <大林宣彦、64>
シベール<ドナルド・リチー、68>
【アンダーグラウンド・シネマの隆盛】
薔薇の葬列<松本俊夫、69>
トマトケチャップ皇帝 <寺山修司、70>
【構造映画の展開】
南岸沿 <中島崇、71>
映画-LE CINEMA<奥山順市、75>
映像書簡2<かわなかのぶひろ+萩原朔美、80>
SPACY <伊藤高志、81>
MODEL <手塚眞、87>
【アート・アニメーションの系譜】
驚き盤 <古川タク、75>
優しい金曜日 <田名網敬一、75>
Memory of Red<相原信洋、04>
鼻の日<和田淳、05>
【日記映画】
15日間<鈴木志郎康、80>
【女性作家の台頭】
桃色ベビーオイル<和田淳子、95>
【デジタル時代の実験】
FADE into WHITE #2<五島一浩、00>
The Trains<ひらたたかひろ、04>
【美術と映像】
部屋/形態<石田尚志、99>
映画の発見<伊藤隆介、06>

● 講師
中島崇(映像作家)
1977年イメージフォーラム創立メンバーの一人。87-00年、イメージフォーラム・フェスティバルのプログラムディレクター。海外の実験映画の 動向に精通する日本の第一人者である。主な作品に『南岸沿』(71)、『セスナ』(74)、『FIVE DAYS』(02-03)『埋もれた話』(03)、『訪問者』(10)、『歓声』(12)。

澤隆志(映像作家、キュレーター)
2001年から2010年まで、映像アートの国内巡回上映展「イメージフォーラム・フェスティバル」のプログラムディレクター。また、ロッテルダム、ベルリン、バンクーバー、ロカルノ等の国際映画祭や、愛知芸術文化センター、横浜美術館等の映像プログラムを担当。現在「あいちトリエンナーレ2013」の映像プログラム担当。