ブラザーズ・クエイ監督『ベンヤメンタ学院』 No.4 of 4


中央の二人は演出するブラザーズ・クエイ JIL FURMANOVSKY (C) 1994

 私たちは撮影に入る前にワークショップを開き、俳優たちにこのシーンで映し出されるような不条理な身振りをして見せるように注文した。ヤーコプが教室内の光景を見ることで自分がどのような場所に入り込んでしまったのか、一瞬のうちに理解できるように……。教室内の狂騒はすぐさまオーケストラの指揮者のように身をゆすり、床をきしませて生徒に見本を見せているクラウスの姿に取って代わられる。


JIL FURMANOVSKY (C) 1994


JIL FURMANOVSKY (C) 1994

[ベンヤメンタ学院の前身]
学院の建物は以前は香水工場だった。香水は 麝香(ムスク)、牡鹿から取られるのだ。私たちは映画に現われるベンヤメンタ学院の背後にこうした虚構を想定した。工場が閉鎖された後でベンヤメンタ氏がこの建物を手に入れるが、建物は取り返しがつかないほど鹿のイメージに毒され、それはいまだに増殖を続けているのだ。学院はこの亡霊を受け入れさらに強調する。そして建物の最上階には工場の元オーナーが作った小さな資料室あるいは秘密の小部屋(ヴァンダーカマー)がある。観客がこうしたことを知っている必要はないが、ベンヤメンタ学院にまつわるすべての事柄に影響を与えているのだ。


JIL FURMANOVSKY (C) 1994

●コメントはブラザーズ・クエイ自身による。


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