1941年ミネソタ州ヒビング出身。ビート詩人たちがたむろするニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジでフォーク・シンガーとしてデビュー。反戦運動や公民権運動が盛り上がるアメリカ1960年代、「風に吹かれて」や「戦争の親玉」といった曲で、ギター一本でプロテスト・ソングを歌うカリスマとして祭り上げられるようになる。しかし1965年、突如エレクトリックギターを持ち、バンドを従えステージに現れたディランは熱心なファンから激しい反発を浴びる。後年この出来事は、以後の音楽史を一変した「事件」として語り継がれている。この映画の中で、ディランがブーイングを受けながら歌っている「ライク・ア・ローリング・ストーン」は、現在ではロック史上もっとも偉大な曲とされている。現在までに40枚以上(内14枚のプラチナ・ディスク)のアルバムを発表、毎年100回以上のライブを世界で行っている。