国内外の映像アート作品の上映、レクチャーを定期開催。古典的名作 から、最新の実験映画まで

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2006/5/13, 14, 20,21, 27, 28,6/4,11

ヤング・パースペクティヴ

このプログラムは「イメージフォーラム・フェスティバル2006」一般公募部門第1次審査通過作品からセレクトした45作品をテーマ別に6プログラムで上映する。
Aプログラムでは肉体の躍動や自動人形への偏愛、モノ化した登場人物達や異形のクリーチャー達が繰り広げる妖しい世界のショーケース。Bプログラムでは主にアニメーションによる死や輪廻の妄想の世界を表現した作品。あっけらかんとした死生観と緻密な肉体表現のとても奇妙な共存。Cプログラムは映像であたらしい空間を模索する作家の目を集めた。分割した時間と、アングルの発見から日常の隙間を見いだす。Dプログラムは人の顔、国家の現実、自然の所作を捉えた優しくも徹底した3つの中編、Eプログラムは「由なし事」を綴る歓びを描く。ブログ更新の様な感性でゆったりと持続する時間を演出。Fプログラムは近しい人の不在に向き合う3つのストーリー。それは同時に相手との関係の変化を見つめ、自身の変化を捉えた記録でもある。(澤隆志)

作品コメント
アニマ●生命の躍動を表現する事をテーマとしたダンスアニメーション作品です。1500枚の鉛筆デッサンで構成され、ただ人間の動きだけでどこまで「命」を表現できるかという事に挑戦しました。
怪石●石が記憶をもっていたとしたら、何を見てきたのだろうと思って制作しました。ある少女が石の記憶を垣間見て、魅了され、夢想するうちに少女自身の記憶と重なっていくという話です。
BORN BY MYSELF●音の変化によって、神、列車の女、落とし子、傍観者の4つの視点へと切り替わる実験映画。
ワンデイ エターニデイ〜永遠の特別な一日〜●この作品はアメリカの美術家ジョゼフ・コーネルへのオマージュです。「永遠とはかなさ」をテーマに、クリスマスイブに起きた出来事を描いた人形アニメーションです。13年の歳月をかけて完成させた周年の処女作です。
脳みそぶれえん●思い浮かんだイメージを映像化してみた結果、無心で描いた絵のような作品ができ上がりました。
登校●女の子が2人学校へ行く。ただそれだけの話。映像の表現で遊びたいと思い、シンプルなストーリーで構成しています。衣装などはすべて手作りです。
つき・よみ●時間も空間も螺旋のように重なる場所。意識の混沌の中から覚醒の森へ... 少年と少女は足を踏み入れる。少女は自然に触発されながら、「つき」を重ね。「とき」をよみ、解放へと向かう。少年もまた、「黄泉」からの誘惑を受け、自らの化身をその入り口に差し出す。性の目覚めと死の薫り... 深い森の中で静かにふたつは融合していく。
スタンド・バイ・ミー 〜機巧的人生模様〜●4本の矢を射るからくり人形・弓曳童子(ゆみひきどうじ)をCG化。資料的な見方もできるようにできるだけ忠実に再現したほか、ライティングやカメラアングルなどを工夫して表情を変化させることで感情面も表現しようと試みた。
WHITE OUT●人は"見る"ことで物を認識し、記憶している。その記憶が経験や知識となり、新たに取り入れた記憶と混合し、判断、想像する。現在の経験は過去の記憶となり、未来を想像することでまた現在の自分へと還元される。
Sugar●デジタルビデオで撮影した動画をコマ落としにして、アニメーションと実写を交えた世界をつくりました。
downy●ポール・デルヴォーという画家の絵を見た。絵の住人達が頭の中で動き出したので、カメラに閉じこめてみた。
little circus●あなたにはたった一本の糸しかない。わたしがあなたを操らなければあなたは歩けない。生きていけない。わたしは人間。あなたは人形。私の運命の糸は必ずあると思うけれど、人間である私は、運命の糸も切れる自分の意志の糸があるはずだ...
Ω●木馬の妖精が虫を投げ捨てて、園児が傷を手当てしてやり、妖精は感謝します。投げ捨てられた虫は苦しみ、やっと蝶になっても気づかない園児に踏まれてしまう。
GAKI 琵琶法師●もしも、餓鬼が電子音楽を奏でたらどんな音楽世界になるのだろう? 餓鬼による音の世界と、音が生み出す波動を墨絵のアニメーションで表現してみたいと思った。
life●あらゆる点を行き来する感覚だけがリアルで、今、ここに存在する点はとてもあやふやだ。フレームを見つめなおすと、良く分からなくなってくる。
私説鳥類考●鳥たちは、生きているビルのような生きものを襲い、自分たちの棲家にしてしまう。そして、そのビルのような生き物たちの屍は、まるで廃虚となって残されていく。人間が自然から多くを奪っていく有様のメタファーになればと思いました。
命月●この作品は、タイトルの他は言葉で補うことはしたくありません。
ぬけがら●生きた形をしたぬけがら。殻を脱いで成長していく。ぬけがらの中には、ものすごく色々なものが入っているのだと思う。
赤の山と青の山●小さいころ見た、絵本のようなアニメーションテレビ番組が好きで、自分で作ってみたいと思いました。
愛の部屋●10編からなるオムニバス・アニメーション。抜け殻の愛や希望に夢を見た男達の末路。人間が生まれながらに背負う悲しみや不条理さを描いています。
ハーモニー●部屋で酒を飲みながら外をながめる男。屋上で酒を飲む男。空から来た全身タイツ男。外を歩く男。それぞれおかしな人々が絡み合い、おかしなリアクションとおかしな会話が生まれ、最悪な輝きを放つ。
感情工学●実在した臓器売買の事件をヒントに制作しました。卵子を売る側、買う側、生まれた子の感情が入り交じり、生命が誕生し様々な反応が起こります。心理学と生命工学との葛藤をアニメーションで表現しました。
妄想逸話集Ω●祝福されるべき子孫繁栄の裏に潜む恐怖の逸話。妄想、欲望、狂気等、人類の歴史を変えることもある恋愛の力。それは、オームの法則の電流のようだ。
阿吽二字●発生から消失までを描くアブストラクト・アニメーション。円形に配置されたドローイングは「はじまり」と「おわり」の輪廻をあらわし、その輪廻の集積によって森羅万象が成り立つというイメージで製作しました。
外の中●習作 表面を見ること●womb●社会や環境によって内面は表面に出てしまい、内面にはもはや何もないといった感覚が私にはあり、決して形式主義に陥ることのない装飾主義的な探求が私の制作目標であると思っています。
インターバル●両親の目線から記録された私を通し、私の母校で記憶の再生を試みる。私は何を見ていたのか、何を考えていたのか、誰とすごしていたのか。記憶をたどりながら、現在の私を見つめ直した。
鍵●1コマ1コマ、部屋の中から世界に巻き込まれるように私巻き込む。
イエローズ●回転スクリーンを使って自分でテレシネしました。
Holidaze●ある休日の昼下がり、多くの人がショッピングを楽しんでいる。ただカメラだけが、あたかもその義務を全うするかのごとく運動を止めようとはせず、文字通り時は刻まれてゆく。
キャメラワークス●トニー・ヒルの『ダウンサイド・アップ』を見て、視点が主題の映画を作りたくなった。自由にやや高い位置から日常生活を見下ろす様な視点で。様々な試行錯誤の結果、空中にワイヤーを張り、カメラを這わせるという手法をとった。
walking river side●何気ない行為の中から生まれた日常のミュージック。日常の風景の中で"何か"を感じるというのは、"違和感"に似たものではないだろうか? 私はその違和感に注目して新しい風景を作りだしたかった。
ピラサレヤン●ある建築物の図面を情緒ある風景や場面へと再構築することを試みた。また、規則的なちいさな動きを積み重ねることで、大きく緩やかな変化を生み出す都市の活動を感じさせる事が狙いである。
うつくしいはな●16ミリカメラで自分を撮影していく。セルフドキュメンタリーという形式で、そう見えない作品をつくりました。
巴逹維亜●ジャカルタの「旧バダビア地区」には中華系住民(華人)が多く住んでいる。彼らの多くは1998年の暴動で大きな被害を受けた。ジャカルタを離れた人もいるが、ほとんどの人々は事件後も同じ場所で商売をし、インドネシアの人々とともに暮らしている。
皐月雨 ーさみだれー●刻一刻と変化していく自然光を通じて、揺れ動く男女の気持ちを表現しようと思った。夏の山奥、光と音が描く幻想譚。
IN BETWEEN●振り返られることのない記憶と、見られることも語られる事もない出来事、通り過ぎてゆくものへの恐れや愛着を視覚化しようと試みた物語的映像詩。
ゆびさきゆうほ●夏休み、蒸し暑い雨の中トマトを抱えて隣人がやってくる。さわこの産毛が反応する。ぬるいトマトの味が体に染み込む。じんわりと、じわじわと感覚が溢れ出す。
ユメウツツ、ウツウツ●今見ているこの風景... これは現実のもの? それとも夢? 曖昧などちらともつかない「ユメウツツ」な気分。その中でたゆたう、吐息、肌合い、熱、空気、そして匂い。
みえないものへ●8ミリを始めてから今までの断片的な想いが、区別なく混ざり合い、撮影したフィルムから無防備な想いが溢れ出てきた。それは一度捨てようと思い、捨てきれなかったフィルムであり、その想いには嘘が無く、どこまでも気持ちが良かった。
sight, lights, and touches●気づいたら光の画をたくさん撮っていた。小指の爪の大きさのフィルムに光を詰め込むことに幸福を感じた。ずっと見ていたい、でも一刻たりとも留まっていない「光の映画」が完成した。
ensemble●心身のバランスが崩れたことに気づけない、そして間に合わなかったことの喪失感に苦しむ悲しい大バカヤローを通じて、人と人の「つながり」を見つめ直す話を作りたかった。
私が選んだ父●何年も会っていなかった父が蒸発していた。何を考え、どうしていなくなったのかは結局わからない。たた、父の存在と向き合った時間としてこの作品ができた。
ガールフレンド●作者は同級生の友人と毎日を過ごすうちに、彼女を「裸」にしたくなる。第三者の"あなた"に語りかけるナレーションとカメラの偏在がこの三角関係を深める。

スタンド・バ・イミー 〜機巧的人生模様〜
littre circus
皐月雨 -さみだれ-
私が選んだ父
<受付>
当日900円/会員600円/3回券2000円

<上映作品>
●Aプログラム <little circus>
アニマ ホッチカズヒロ/ビデオ/4分/2005
怪石 広江俊行/ビデオ/4分/2005
BORN BY MYSELF 小林正英・船本恵太/ビデオ/6分/2005
ワンデイ エターニデイ〜永遠の特別な一日〜
ジャン・ピエール・テンシン/ビデオ/12分/2006
脳みそぶれえん 鬼木幸治/ビデオ/14分/2005
登校 宮内亜美/ビデオ/6分/2005
つき・よみ
GATERA(ヤジマチ サト士、三輪 浩光、山本 武、刈込 静子、岡部 奏) 16ミリ/16分/2005
スタンド・バ・イミー 〜機巧的人生模様〜
南澤伸/ビデオ/6分/2005
WHITE OUT くろやなぎてっぺい/ビデオ/7分/2006
Sugar 佐藤まり子/ビデオ/3分/2006
downy 岩渕悠/ビデオ/5分/2006
little circus 小坂由布紀/ビデオ/9分/2006

●Bプログラム <無情の世界>
Ω 古川まみ/ビデオ/16分/2006
GAKI 琵琶法師 横須賀令子/ビデオ/6分/2005
life 池上聡子/ビデオ/5分/2006
私説鳥類考 深瀬沙哉/ビデオ/6分/2006
命月 田巻真寛/16ミリ/4分/2006
ぬけがら 八百悟志/ビデオ/4分/2006
赤の山と青の山 浅沼明菜/ビデオ/6分/2006
愛の部屋 寺田めぐみ/ビデオ/11分/2005
ハーモニー 小谷卓也/ビデオ/21分/2005
感情工学 鈴木智晴/ビデオ/3分/2006
妄想逸話集Ω 鈴木智晴ビデオ/3分/2006
阿吽二字 早川貴泰/ビデオ/3分/2005

●Cプログラム <すきまの世界>
外の中 濱田公望/ビデオ/6分/2006
習作 表面を見ること 濱田公望/ビデオ/9分/2006
womb #1#2 濱田公望/ビデオ/8分/2005
インターバル 佐竹真紀/ビデオ/11分/2005
鍵 園田枝里子/ビデオ/7分/2005
Holidaze 田中廣太郎/ビデオ/6分/2005
イエローズ 島村元康/ビデオ/6分/2005
キャメラワークス 山崎連木/ビデオ/3分/2005
walking river side 西野正将/ビデオ/4分/2005
ピラサレヤン 遠山寛人/ビデオ/3分/2005

●Dプログラム<表面について>
うつくしいはな 西川隆一/16ミリ/38分/2005
巴逹維亜 井内雅倫+伊藤王樹/ビデオ/35分/2005
皐月雨 ーさみだれー 金子雅和/ビデオ/37分/2005

●Eプログラム<ゆびさきの夢、みえないウツツ>
IN BETWEEN 重松佑/ビデオ/12分/2005
ゆびさきゆうほ 木村加世子/16ミリ/20分/2005
ユメウツツ、ウツウツ 西村絵美/ビデオ/20分/2005
みえないものへ 居島知美/8ミリ/26分/2005
sight, lights, and touches 能登芽依子/ビデオ/10分/2006

●Fプログラム<不在からはじまる>
ensemble 吉野雄大/ビデオ/12分/2005
ガールフレンド 園部真実子/ビデオ/32分/2005
私が選んだ父 国井智美/ビデオ/43分/2005

 

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